2025年12月12日金曜日

妹は知っている 第50~52話感想

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■アイコン
 横尾部長のおかげで、星空のアイコンがちんちん座なのかどうか気になってしまう。
 ちんちん呼ばわりされた川北君の反応が見たい。

■ローション相撲
 貴一郎の面白さを周囲に知らしめた功労者ですね。
 広瀬さんのむっつりを読者に知らしめた功労者でもあると思う。

■金田君は
 貴一郎の味方でありながら、無神経さでヘイトを請け負う役割もこなせる絶妙なキャラだと思います。このままいなくなってしまうのは惜しいですね。

■カラーでおっぱいが描かれたら感想を書く
 ということにしている、などということはありません。
 横尾部長のおっぱいは初見な気がしますが、初見おっぱいが描かれたら、というわけでもありません。
 モチベが上がるのは確かです。

■あの日
 これ、アイコンなりスタンプなりにしたくなった。

■ちんちん座
 思春期みたいな送信未遂をしあって、実際にしたやりとりがこれである。

 ちんちん座の聖衣分解装着図というものを想像し……装着させられる聖闘士がかわいそうだなと思った。
 それを描く車田正美先生もかわいそうだなと思った。

 青銅なのか白銀なのか……。
 いや、暗黒か?

2025年12月10日水曜日

雑記過去ログ(7)

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R11雑記:AndrogynousとHermaphrodtos(2) 03/12/11

 さて、それではアンドロギュヌスは本編において具体的に何を象徴しているキーワードなんだろうか。
 まずひとつ考えついたのはウヌス・ムンドゥスでしょうかね。こちらは以前の雑記を読んでいただければ私がそう考えた理由はおわかりいただけるかと。つまり、「精神世界」と「物質世界」を「男性」と「女性」に置きかえるわけです。
 なんで終点たるヘルマフロディトスではなくて起点たるアンドロギュヌスなのかというと、ウヌス・ムンドゥスは意識のより深い領域にあり、人類の意識・思考の大元の原因でもあるわけだから。原因ならやっぱ起点でしょうって事で。

 では、ヘルマフロディトスはというと……ウヌス・ムンドゥスから分化した精神世界・物質世界が再び融合……??
 そんな現象が起こり得るとはちょっと考え難いですが。まああくまで象徴的な意味でそう解釈できる現象が起きる、と考えた方が自然だろうか?



R11雑記:AndrogynousとHermaphrodtos(3) 03/12/11

 で、アンドロギュヌスが象徴しているものとしてもうひとつ考え付いたのがゆに。
 多分同じ事を考えていた人は多いと思いますが、でもそれは彼の容姿が中性的であるから、といった理由が大半なんじゃないだろうかと思います。しかしそれだけならばヘルマフロディトスの方でも構わないんですよね。
 じゃあなんでゆにはアンドロギュヌスの方なんだと思ったかというと、彼が11歳の少年だから。年齢的に男性なら男性らしく、女性なら女性らしく成長し始める一歩手前くらい(勿論個人差はあるんでしょうが)であるから。つまり、男性・女性のいずれへも分化していない存在を彼は象徴し得るのではないかなあとか。
 実は案外象徴的なだけでなく、現実に肉体的にも両性具有だったりしたら面白いかもしれませんが。

 そうなると対するヘルマフロディトスは如何なる存在かという事ですが……やはりこころと悟なのかなあ?
 未だ登場していない、一人称が「ワタシ」である人物。こころの一人称と悟の一人称、混ぜ方によっては「ワタシ」になりますが……考えすぎ?(笑) 前に書いたこころ・ゆに・悟の血液型に関しても気になるところ。

 それと、ムービーではアンドロギュヌスよりもヘルマフロディトスの方が1回多く表示される点も気になるところ。物語においてどちらかというと後者の方が重視されているという事なのかも?



R11雑記:第3の無限ループ 03/12/25

 また果てしなく間があいてしまいました。どうやらまとめて大量に更新しようと考えるとどうもなかなか作業に手をつける気力を捻り出せないみたいです。というわけで以前のようにひとつずつ、それでいて速い回転で更新していくというスタイルに戻してみようかと。

 さて、今回は第3の無限ループってどんなもんだろうかという話なんですが。ハッキリ言っちゃうと現時点で公開されてる情報だけでは正解には辿り付けなさそうな気がします。が、あえてぶっとんだ予想などしてみようかなと。こうやって遊べるのは今だけですし。

 で、具体的にどんな予想なのかというと、これまたウヌス・ムンドゥス、そしてアンドロギュヌスとヘルマフロディトスというキーワードが関わってくるんじゃないかなあと言うもの。
 まず、起点たるアンドロギュヌスから男女にわかれ、やがて再び合流してヘルマフロディトスとなるという話について。前者と後者はそれぞれ起点と終点という対極に位置する存在ですが、しかし相反する属性が融合しているという点では同一の存在であるとも言えそう。だと仮定すると、起点と終点が同じ物になってしまっているわけですな。
 もしもこのような話として象徴しうる現象が物語の中で発生するのならば、もしかしたらそれが無限ループになる可能性も有り得るのではないかと。つまり、両性具有→男女→両性具有→男女→両性具有→男女……とループしていくと。
 で、アンドロギュヌスが象徴するのがウヌス・ムンドゥス、分かたれた男女を象徴するのが精神世界と物質世界と。なんか以前雑記で書いたような話になっちゃいましたが、要するにここからヘルマフロディトスに象徴される世界が誕生しうるとしたら……というわけです。
 そして「the age of infinity」に関しては精神と物質が融合している"時代"とそれらが分かたれている"時代"とが交互に、そして無限に繰り返され、線形に積み重なっていく筈の歴史が輪になって閉じ、その「輪」自体をひっくるめて無限に繰り返される"時代"とする、などと解釈してみる。

 それとアンドロギュヌスを象徴していると思うゆに、そしてそこから分かたれた男女を象徴していると思うこころ・悟。またも彼等の血液型の話になるんですが、こころと悟の間からAB型の子供が誕生しうるように、逆にゆにの子供もA型・B型両方になりうるんですよね。そんな偶然の一致も気になるかなあ、なんて。

 ……やっぱ強引だなあ。いざ書き上げておいてなんですが、我ながらなんだか穴ぼこだらけのような気がする。



R11雑記:Я уайка 03/12/26

 プロモーションムービーに登場したキーワードのひとつ。「ヤー・チャイカ」と読むそうです。直訳すると「私はカモメ」。ですがそのまんまの意味で本編で用いられるとかじゃなくて多分、元ネタは人類初の女性宇宙飛行士であるヴァレンティナ・テレシコワに関する話ではないかと個人的に思ってます。
 なんでも「チャイカ」は彼女の交信時におけるコードネームだったのだそうで。詳細に関してはコチラのページに書かれてますので参考までに。

 で、何故そう思ったのかですが。無論まだ現時点では断定できないんですが、地上と宇宙という全く異なるふたつの世界の間での交信に用いられた言葉であるという点が少し気になったからです。
 なんでかはこれまでずっと雑記を読んでくださった方ならばおわかりいただけるかと思いますので、しつこく同じ事を繰り返されてもうんざりでしょうから書きません(笑)
 で、ムービー中はこのキーワード、こころが登場する辺りで表示されるんですよね。故に人類初の"女性"宇宙飛行士に関するお話である点が頭の中でひっかかったというのがもうひとつの理由。

 ひょっとしたらストーリー中でこころが何処か遠い世界と何らかの形で交信(?)する場面があるのかもしれないな、なんて思ったり。
 もしそうであれば、その際こころの居る世界ともう一方の世界との関係も丁度宇宙と地上の関係に象徴されそう。どっちがどっちなのかというと、やっぱりこころの方が宇宙にあたるのだろうか?
 あと、上の方で紹介したページの後半では交信時のトラブルに関しても書かれていたのですが、この辺もこころと交信相手との間で再現されたら面白いかもなあ、なんて思ったり。



R11雑記:Heteronomie 03/12/31

 プロモーションムービーに登場したキーワードのひとつ。意味は「他律」。「他律する意思」というキーワードもありましたっけね。既に最初のリンク先でも書いたように、どうやらカントの研究内容が関わってきそうな雰囲気です。
 ではそれはどんな物なのかというと、以下に。あくまで私がネットで検索して得られた情報のみで書いてます。一応高校時代に学びはしたんですが、全く憶えてませんでしたので。

 まず、なんらかの行動を他者から強制されて行った場合、それは自律的な行動であるかどうか。当然、そうではないという事になる。
 次に、なんらかの行動を理性を以って論理的に考えた結果そうすべきだと判断して行った場合。コチラは自律的な行動とされる。
 最後に、なんらかの行動をなんとなくそうしたいと思ったから行った場合。ここで普通、大抵の人は自律的な行動であると考えると思います。が、どうやらカントはこれを無意識の欲求が理性に働きかけて行動させているが故に他律的だ、と考えていたみたいです。

 まあこの辺は人によって色々な意見があるとは思いますが、問題はRemember11の「他律」が本当にこのカントの考えが元ネタになっているのかどうかという事。そこでオフィシャルサイトに掲載されている以下の文なんですけれども。

 自由な意志は、存在するだろうか?
 人間は、全くの自由であると言えるだろうか?
 自分が何をするべきか――それを決めるのは自分以外にはいないのだろうか?
 自分ではない「誰か」に自己の行為が強制されているとしたら、
 果たして「自分」は奴隷なのだろうか?


 これを読むに、どうやらかなりの可能性でカントであるような気がするなあと。となると、「他律」というキーワードにおいて「自己」になんらかの強制をする「他者」とは、「無意識に関わる何か」という可能性が考えられるかもしれないですね。そうなるとここでユング関連に繋がりそう。



R11雑記:Heteronomie(2) 04/1/8

 ちなみにカントの自律他律云々に関して調べていた時に、彼の定義するところの「自律」への反論として「それは本当の意味での自律ではなく、理性による人格の他律である」というような物を見かけました。それを読んでああ、面白いなあと。
 なんでかというと、これまで雑記でうだうだ書いてきた事とを絡めてみるとこの話から、登場人物達がヘルマフロディトスとなってアンドロギュヌス(意識の最も深い領域を象徴?)と対等の立場に立つ事を象徴している、という事ができるかもしれないなどと思ったりしたからなわけですが。
 つまり登場人物達は通常カントの言う所の他律のように、深層意識からの影響を受けて行動している。故に彼等の人格は主に深層意識によって形成されている事になる。そこへ今度は彼等が逆に何らかのカタチでカントの定義する所の自律的な意思を得て、深層意識と同等の影響力を人格に対して持つ事ができる(?)ようになるとか。

 勿論単なる偶然で、製作スタッフ側は最初に述べた「反論」を知っているかどうかわかりませんし、知っていたとしても作品中にこの要素を盛り込んでいるとは限らないわけですが。



R11雑記:人格交換現象 04/1/10

 というわけでRemember11のオフィシャルサイトが更新され、「人格交換現象」について加筆されました。以前関連情報コーナーで取り上げたチラシのにもこれに関しては書かれてたはいましたが、それよりももっと具体的に説明されてます。
 図解されてるのがわかりやすくて有り難い。こうしてみると面白いゲームシステムですね。全く異なる長所短所を持ったふたりの中身が入れ替わるのだから、こころシナリオで「悟でなければできない事」のおかげで物語が進展したり、悟シナリオでその逆があったりするのかも。

 そしてヘルマフロディトスというキーワードに関連した推測、あながち的外れではなかったのかもしれない。まだ正解してるとも言えませんが。
 窓に映った自分の顔を見て驚愕しているこころが描かれたイベント絵がありましたが、あの時のこころの体には多分悟が居たという事になるんでしょう。「こんなの私じゃない」というこころのセリフは彼女の精神が悟の身体に移っている時の物なのか、はたまた度重なる人格交換によって何らかの変化が生じた事による物だとか……?
 また、こういう仕掛けがあるならば真っ先に思うことかもしれませんが、ゲーム開始時点でこころの中に居るのがこころ、悟の中に居るのが悟であるとは限らないかもしれない?

 それにしてもなんでこんな現象が起こるのか、そのキッカケは何なのか気になるところ。こころも悟も物語冒頭で「墜落」しているという共通点がある事がポイントじゃないかと個人的に睨んでますが……。
 そういやプロモーションムービーの墜落シーンでほんの一瞬だけ映る雪景色、あれは雪山じゃなくてスフィアの物のように思えなくもなく。絶対とは言えませんが、同じ雪景色でも天候が荒れていない点が気になったり。

 最後に気になった点がひとつ。
 >互いの意識(人格)が時空を越え、頻繁に入れ替わってしまうのだ。
 STORYの加筆部分から抜粋。「空間」じゃなくて「時空」とある。という事は時間軸上をも移動している事になる? 悟シナリオの時期が未だ明かにされていない理由はそれなんだろうか。
 まあ、「時空」という単語を用いたのにそんな深い理由はないのかもしれませんが……なにせEver17を作った方々ですから。気になった。



R11雑記:こころの声 04/1/23

 さて、体験版をプレイしましたので思った事をずらずら書いていきます。まずはこころの声について
 人格交換現象によって悟の身体へとこころの意識が移動する。その際肉体はあくまで悟なのだから、声もやはり悟のものなのだろうと思ってたんですが……実際にはこころの声のままでした。それともこころの声に変わった、と表現するべきなんだろうか。
 けれどボイスレコーダーに記録された「こころの身体に入った悟」の声はこころの声のままでした。この違いは何を意味するのだろう?
 まず最初に考えられるのは単なる演出で、別に読み手を騙す為のトリックのひとつだというわけではないと言う事。でも……ちょっとこれはきびしいだろうか。
 他に考えられるとしたらこころの入った悟だけ声が変わるという事。でもこれはどうだろう? 流石に男が女の声を出していたらすぐに異常に気付く筈なのに、カーリー達のリアクションからはそういった様子は見られない。
 では、こころ視点であるならばこころにだけ自分の声は肉体が変わろうとそのままに聞こえる……という事だろうか。個人的にはこれかなあ? とも思いますが。
 悟視点でこころに入った彼の声が悟のままであり、しかしボイスレコーダーに記録した声がこころのままであったならば裏付けられますが、悟視点がプレイできない今回の体験版ではなんとも言えないですね。



R11雑記:立ち絵 04/1/23

 もうひとつ気になったのが立ち絵。こころ視点でこころの、悟の肉体に移っている時も悟の立ち絵が表示される。これは今までのinfinityシリーズをプレイされた方ならきっとあれ? っと思う筈。
 これも特に深い意味のない演出にすぎないのだろうか。個人的にはどうもそうだとは思えないんですが。
 なんせEver17において、私達プレイヤー側が持つ「ゲームシステムに関する常識」を逆手に取った叙述トリックを用いた方々の作品なんですからね。意味もなく立ち絵を表示させるとはちょっと思えないんです。
 じゃあ、どういう理由があって、というと……うーん……ブリックヴィンケルのような存在が隠しとして居れば或いは……でも同じようなネタをもう一度使うとは考え難い。或いはそれを踏み台として更に違うトリックを用意しているか……Ever17をプレイした人に前述のようなネタだと誤読させる要素でしかないのか。どれもありそうな、なさそうな。



R11雑記:33分間 04/1/24

 どうやら転移してお互いが別の肉体の中にいる時間の長さがその程度であるようですね。
 ある条件下において交換が発生し、また同じ条件下において元に戻るという事ではなくて、特定の条件下において交換が生じ、その際およそ33分経過した後に自動的に交換状態が解除されるというシステムであると解釈するべきかもしれない。
 という事は肉体に他人の意識が入っているというのは不自然な状態なのだから維持するだけでなんらかのエネルギーを消耗するのか、はたまた異常を察知した「何か」から修正力が働くのか。まあ今の時点ではいくら考えても多分原因などわかる筈もないですが。
 他に気になった事と言えば、33といえば11の3倍数。3といえばTrinity(三位一体)を連想するなあとか。

2025年12月9日火曜日

ひぐらしのなく頃に 目明し編推理・考察

<data:blog.pageTitle/> <data:blog.pageName/> - <data:blog.title/>  昔、同人版「ひぐらしのなく頃に」を進行させつつ、或いは読了後に書いた文章のひとつ。
 全体としては未完成です。完成の予定はありませんが、それでもよろしければ。


麻薬中毒患者は真犯人なのか

 犯人しか知り得ない情報を表題の人物は知っていたという。では他にこれを知っている人間はどのくらい居るだろう。
 警察を除けば、実際に悟史が犯人であるなら悟史。だが、もうひとり居る。悟史の叔母がどのような殺された方をしたか、大石さんから話を聞き、かつ実際に遺体をその目で見ている。入江先生ですな。
 彼の協力があれば……或いは彼が首謀すれば「真犯人とされた人物」を買収し、それっぽい供述をさせる事も可能。理論上は。
 しかも彼は医者だから、大石さんから直接説明して聞かされた事柄に医者の目から見た遺体の状況に基づく推察を加える事によって、「真犯人とされた人物」に与える情報は説得力を増すだろう。

 加えるなら、なんか彼をはじめ入江診療所は怪しいし(笑) 暇潰し編では大臣の孫を助けようとせず、しかも途中で会った大石さんに知らせようともしていない。神主さんの死に関しても最初に担ぎこまれたのは入江診療所だったようだし、ついでに言うと鬼隠し編で圭一は電話ボックスで既に死亡していたのではなく、入江診療所に運ばれてから24時間後に死亡しているという点も気がかりだ。

 ともかく、私は入江先生が麻薬中毒患者を犯人として仕立て上げた可能性が高いのではないかと現在のところ考えています。



梨花は詩音を殺すつもりだったのか

 無力化して拘束するつもりだったのではないだろうか。断言は出来ないが、しかし殺そうとしていたという可能性よりはそちらの方がまだ高いと思う。
 そもそも注射器から注射した薬物によって殺害なんて回りくどすぎる。それなら隠し持った刃物でも振るったほうが確実だろうし。第一の祟りの殺害方法は回りくどくて不自然であったと思うわけですが、同様に今回の件も殺害を目的としたのであれば不自然であると思う。
 ならば祟りに見せかけて殺害しようとしたのか。けどそれにしては勝算が低すぎると思う。ただでさえ体格で負けているのだから。
 また、後に沙都子が園崎家に電話をしてきた際の「まだお邪魔してますの?!」という言葉からは梨花が自分の行き先を告げてから出かけていたであろう事が読み取れる。
 ならばもしも詩音を殺してしまっていたら、真っ先に容疑者にされてしまう可能性がある。親友の沙都子なら黙っていてくれるかもしれないが、だからと言って敢えて本当の行き先を告げておく必要もないと思う。

ひぐらしのなく頃に 目明し編メモ

<data:blog.pageTitle/> <data:blog.pageName/> - <data:blog.title/>  昔、同人版「ひぐらしのなく頃に」を進行させつつ、或いは読了後に書いた文章のひとつ。
 全体としては未完成です。完成の予定はありませんが、それでもよろしければ。

 ※便宜上、真魅音は詩音、真詩音は魅音と表記しています

 ■お魎が間引こうとしたのはどちら?
 詩音は自分が間引かれそうになったと回想している。で、その彼女は本当は魅音だった。
 姉の方が間引かれそうになったという事だろうか。それとも間引かれそうになった方が魅音(現・詩音)になったのか。ともかく仮に長女の方が後継者になる予定だったのであれば、そちらが間引かれそうになった、というのは不自然な気がしないでもない。……ひょっとしたら揚げ足取りでしかないかもしれませんが一応メモ。

 ■詩音が祟りを恐れた理由
 遠くの全寮制の学校に行く事によって祟りの対象になる可能性を考えたから。こういった考えが重症となった物が雛見沢症候群?

 ■研究ノートだったかスクラップ帳だったか
 筆者は執筆段階で魅音と詩音の両方と面識がある事がわかる。つまり、執筆された時期は詩音が自らの正体を明かした時よりも後だという可能性が高い。

 ■頭を撫でる
 梨花もよくやってたけどこれは悟史の真似だったり? それとも逆?

 ■悟史の変貌
 急に園崎を憎むようになったのは?
 精神的に追い詰められていた事だけが理由なのか?
 誰かがそうなるように誘導したのか?

 ■悟史の症状
 気配を感じる云々というあれですが、断片的に得られた情報から鬼隠し編や祟殺し編の圭一、綿流し編の魅音の姿をした詩音、そしてかつてのレナとよく似ているとは思っていましたが、今回得られた情報によりますます似ている事が明らかに。

 ■悟史と圭一
 殺人モードになった時の特徴もまた似てる。

 ■悟史が遭った祟り
 もう雛見沢を捨てて逃げるつもりはなくなったのに、というような事を言っていた。つまり、一度は村を捨てようとした事は確定。
 そしてまだ許してもらえないとか言っている。つまり、不可解な現象はその後も続いていたと思われる。
 また、沙都子にぬいぐるみを買ってやるまでは消えないと本人は言っていた。
 日記を読むに彼の精神面に異常が発生している事がわかるが、彼が祟りと認識していた現象と彼の精神的疲労は少なからず関連性があったかもしれない? で、少なくとも沙都子にぬいぐるみを買ってやるまでは持ちこたえるつもりだった?

 ■北条叔母と近所との関係
 関係の悪化はホトンド叔母の一方的な被害妄想が原因。ダム抗争中はともかくとして、園崎家としては北条夫妻の事故死以降はそれによってけじめはついたとして一切手出ししないという方針。他の村人も同様であったものと思われる。
 ならば悟史がまだ園崎は北条の弾圧を続けていると思った理由はなんだろう。自身が体験していた祟りの原因が園崎だと思いこんでいたから?

 ■北条家の家計
 悟史は潤っているとは聞いていなかったという。しかしかなり大量のお金が口座に存在していた。
 ダム誘致派として活動する事による報酬として国からもらった物であるようだが、それを表向きには伏せていたようである。理由は明言されていないが、例えば「お金をもらっている」という事を知られる事が前述の活動に支障をきたすからだという可能性が考えられる。よってこの事が伏せられていた事自体は不自然ではないだろう。
 それからふと思ったのだが、私的捜査ファイルによれば園崎も元はダム誘致派だったというが、途中で鞍替えしたという。そして北条を攻撃するようになった。
 その理由のひとつとして政府側が金銭による買収を持ちかけてきたことに園崎はプライドを傷つけられ激怒、交渉決裂。北条は貧しかった事もありその話に乗る。よって園崎は北条を敵視するように……という可能性も考えられないだろうか?
 また、どうも四年目の祟りのみ他と比べて浮き気味のような気がするのだが、この祟りの対象として叔母が選ばれたのは、彼女が北条家が国からもらったお金を握っていたからだったり?
 まあ、いずれも現時点では妄想でしかありませんが、発想のひとつとしてメモしとく。

 ■悟史の計画

 ・叔母の好みそうな家具を探し、それを口実に現場へおびき寄せる
 ・予め現場に凶器を隠しておく事により、不審に思われないようにする
 ・時刻は村人が夕食をとる為に帰宅しているか、祭の抽選会を待っているかにきっちり分かれている時間帯(午後八時~九時といったところだろうか)を選択


 三番目の要因と北条家周辺は民家が少ない事により、犯行を目撃される可能性は大幅に減少する。

 ■抽選会は四年目の祭から
 毎年恒例だったわけではない。今年からの目玉にしようと役員から出た提案を採用。
 悟史の計画の項でも述べた通り、これがあるから村人に偶然犯行現場を目撃される可能性は激減する。真犯人にとってもそれは同じ……? 考え過ぎかもしれないけど。
 そういえば個人的に怪しいと思ってる入江先生も抽選会を手伝っていたが。

 ■お魎は不信心者が殺されたと判断
 彼女も他の老人同様オヤシロさまを盲信?

 ■殺害現場
 人通りが少ないといっても往来のど真ん中。
 ゴミ置き場になっている事に関しては大石さんは触れていない。悟史が計画していた場所とは違うかもしれない?

 ■現場に連れて来られた悟史のリアクション
 警察に自宅まで送られる事を拒否。理由は?
 また、犯人の痕跡が現場に残っているかどうかに興味を示しているようにも見える。

 ■悟史の挙動不審の理由
 犯人の痕跡が現場に残っているかどうか気にしていた事や、おもちゃ屋の前で警察に囲まれた時の動揺ぶりなどについて。
 理由として考えられるのは……

 1:彼が犯人である
 2:彼は犯人ではないが状況証拠が揃いすぎている
 3:真犯人をかばっている


 取りあえず想像できるのはこのくらい。

 2ですが、実際彼は叔母殺害計画を実行しようと試みていたようだし、祭当日のアリバイを証明してくれる人がいない。本来計画通りに進んでいたのなら遺体も隠して終わっていたのだろうからアリバイがない点はさして問題にならなかっただろう。しかし予定外の事態になった為それが致命的となったと。

 3ですが、取り敢えず悟史がかばいそうな人は犯行時刻にはほぼ祭に出ていたんでちょっと微妙かも。彼が予想外の人物をかばっていた可能性も捨て切れませんが。

 ■現場検証の結果
 犯人の痕跡を示す物は存在せず。
 怨恨による犯行に見せかけた計画的犯行なのだろうか。興奮状態にある人間の脱毛等の現象を知識として知っており、対策を取っていた?
 そうだと仮定すると、表向き犯人とされていた例の麻薬中毒患者にそんな行動がとれるかどうか微妙。この場合彼は買収されただけであると考えた方が良いかも?

 ■北条家の家宅捜索の結果
 こちらも手がかりゼロ。しかし行われたのは悟史失踪後なので彼が既に処分していたという可能性もなくはないが……現場検証の結果と合わせて考えるならそもそも悟史が犯行に至らなかったと考えた方が自然か?

 ■悟史は本当に犯人なのか?
 結局今回も具体的な描写はなかった。そう言う事言い出すと鬼隠し編の圭一も本当にレナと魅音を殺害しているかどうか疑わしくなってきますが。
 だが、悟史に関してはもうひとつ気になる点がある。事件の概要から察するにどうも犯人からは計画性を感じるのだが、そこまでしておきながら死体を放置するなどどこか不自然。
 今回悟史が叔母をおびき寄せる為の算段をたてている場面を読んで、ますますそう思うようになった。
 何故なら彼は死体を放置するほど間抜けだったのかどうか疑問なので。詩音による悟史という人物の分析からもそう思える。沙都子をたてる為に道化を演じているだけで、本来はしっかりした人物なのではないかというあれです。
 もしかしたらなんらかのトラブルが生じただけで、死体を隠す前に犯行現場を離れざるを得なくなったという事なのかもしれないが。

 ■右手と左手
 綿流し編で園崎姉妹が右手と左手に例えられてたわけですが、じゃあ左手の爪を剥ぐという行為は詩音が軽視されている事の象徴でもある? 詩音が左利きだったりしたら無意味な推察ですが。

 ■爪三枚
 あのシーンの段階で悟史を含めて三枚と認識していたのは詩音のみだったので嫌な予感はしてたんですが、的中しました……。「あれ?」という文字がでっかく表示された時は寒気がしました。

 ■園崎茜の勘当騒ぎ
 詩音に対する「けじめ」の場面で彼女は地下祭具殿に居た。てことは、もう勘当は解けているという事だろうか。

 ■沙都子の誕生日
 6/24

 ■詩音と図書館
 本編で二度ほど図書館に入っている。
 綿流し編で図書館には慣れてないのか館内をうろついていたと思ったのだが、目明し編では特にそのようなそぶりはない……? それとも綿流し編での件の場面では鷹野さんの事を思い出してなんとなくアチコチ見て回っていた?

 ■祟りはけじめ?
 だとしたら雛見沢大災害は「何」に対するけじめなのか。赤坂さんの推測通り、何かに負けた?

 ■固有結界
 そーじゃないかと思ってました。魔術師ですからね。口先の。……じゃなくて詠唱もなしに展開できてるじゃんか。こやつら(入江先生含む)人外か?!
 とりあえず入江先生の固有結界の名前は「メイドインヘヴン」。メモしておこう。きっと何かのヒントになってるから。間違いない。

 ■はじめましてじゃないです
 綿流し編のTIPSにて詩音が表題のような事を言ってましたが、これはからかっていたわけではなくその通りで、圭一の方はエンジェルモート以前にも詩音に会っていた事に気付いていないという事か。
 でも圭一は入江先生の事を知っていたので、目明し編と綿流し編は厳密には違うのだろうか。或いは知ってはいたけど単に綿流し編では入江先生自身が登場しなかっただけと言う事か。

 ■祭具殿の音
 一部の登場キャラが統合失調症である可能性を考えている私としては、当然詩音の場合もそれが理由である、と考えてた事もありましたが、なんでもかんでもそれで片付けるのは危険かなあ、と目明し編が出る前は思ってたわけですが、やっぱり精神になんらかの異常が生じていた可能性の方が濃厚に?

 ■分岐点
 綿流し編での悲劇が起こった決定的な分岐点は、人形を渡すかどうかよりも祭具殿に入るかどうかじゃないだろうか。それさえ無ければ詩音が園崎本家に泊まって知らなくても良い事を知ってしまうこともなかっただろうと思うんだけど。

 ■井戸のカモフラージュの仕方
 わざわざ突っ込んで調べるまでもないと思わせるという手法。これがまだ何か別の要素に応用されていたとしても不思議はないかもしれない。

 ■「陽」と「陰」
 魅音が「陽」。そして恐らくは「陰」にあたる立場の人間がもうひとり存在していると詩音は推測している。
 入江先生は信頼を得ていないという事だが……個人的にはだからこそ怪しいかもしれないとも思う。例えばそれが井戸のカモフラージュの手法の応用だったとしたら、などと考えたり。
 そもそも、入江先生とのラインが存在しないのなら、神主の死に関する入江診療所の不審な動きはどう判断したら良いのか。或いは入江診療所が独立した別勢力だという可能性も考えられるが……。

 ■入江先生は雛見沢の人間ではない
 祟殺し編でナンバー照会がされていた車は入江先生の物でない可能性が?
 でも、住んでる場所は診療所?

 ■園崎の命令伝達システム

 ・厳密にはピラミッド型ではない
 →いくつかの小ピラミッドからなる縦割り型。横の繋がりはなく、各ピラミッドに属する者は他のピラミッドの詳細など知り得ない秘密主義。

 ・各ピラミッドの頂点
 →園崎の重鎮達がそこに位置し、彼らは自身の下位のピラミッドには精通、他のピラミッドに関しても親類同士の情報交換によって多少は知り得る。

 ・全貌
 →しかし、各ピラミッドの頂点に居る者達にしても全てのピラミッドを把握しているわけではない。陽と陰、そしてお魎直轄の秘密の小ピラミッドがいくつか存在しているらしい。

 ・魅音はどこまで知っているか
 →ほとんど知っているが、全てというわけでもないらしい。

 ■祟りシステム
 詩音の推理によると、

 ・わかりやすい敵の設定
 ・祟りを執行してもよいと暗黙の了解ができる時期の設定(綿流し)
 ・これによって実際に執行者が現れる土壌


 以前、部活動のシンパシーに関して着目したのは間違いじゃなかったか。
 しかしふと思った。命令を出す側と実行する側、両者につながりがなく、前者ですら誰が実行したかわからないが故に、完全犯罪が成立しやすい。
 だがこれは同時に、雛見沢の命令系統とは繋がりのない集団が命令を実行したとしても、上層部はその異常を感知できないという事ではないのだろうか?
 実際上層部にいる村長は麻薬中毒患者の犯行であると言う話を信じていたようだし。
 以上の事から村内に村とは対立する組織が存在し、暗躍していたとしても、うまく擬態すれば上層部に知られる事なく目的を達成できるのではないだろうか。

 ■魅音と詩音の父の位置付け
 親族会議なんかではかなり高位の座席に居るようだが、日陰者扱い。
 ただしそれは対外的なもので、実際にはお魎は影で彼とよく連絡を取り合っている。いうなれば通常のルートでは入手し得ない情報を提供する役割であるらしい。それ故に詩音は圭一への電話で表ざたになっていない事件に関しては「父が電話しているところを盗み聞いて知った」というような事を言っていたのだろうか。
 また、情報を提供するのみならず、情報の操作も行っている。
 祟りの執行者ではなさそう。それも当然か。ただでさえ警察にマークされている興宮のヤクザ屋さんが雛見沢で、しかも綿流しの時期に妙な動きなど出来る筈もない。
 用意できる武力に着目すれば執行者として適役ではあるが、立場的には不適切だろう。

 ■綿流しの次の日に学校に来たのは詩音
 その次に会った詩音も本人。
 なんとなくそんな予想はしてたんだけど、学校の方で見せた「鷹の目」が引っかかってた。詩音もあれが出来るようになっていたという事だろうか。

 ■悟史の捜索が打ち切られた理由
 素直に考えれば彼が鬼隠しにあったと知っていて、無駄な作業だとわかっているから……という事になるだろう。だが、違う理由も考えられる。例えば、既に悟史を安全な場所へ保護している、或いは退避させてあるという事を知っているからだとか。
 どうも悟史の死が明確に描写されていないのでその可能性を考えてしまうんですが、どうなんだろう。

 ■悟史の生死
 上でも書いたように明確に描写されていない。ただまあ、詩音を主人公としたからには読み手をなるべく詩音と同調させる為に与えられる情報も同程度にしておくべきで、実際に死んでいたとしても明確な描写がないのは頷ける。ので、現段階ではどっちとも言えないだろうか。
 しかし暇潰し編での梨花の「予言」によると、悟史と同じく「鬼隠し」にあったとされる最初の事件の主犯の死に関しては明言されていない。第二、第三の事件に関しては失踪扱いでありながらその死に関して明言しているにもかかわらず。この辺も考慮に入れると案外生きている可能性もあるんじゃないかとも思えるわけですが、さて。

 ■老人達にとってのオヤシロさまと、梨花にとってのオヤシロさま
 前者は祭具殿をおかす事に激怒。後者はそんなに気にしていない。ちゃんと反省すればオヤシロさまも怒ったりはしないと梨花は言う。

 ■もうひとりの梨花

 ・昭和58年の段階でも存在しており、どうやら圭一達の前では姿を表さなかっただけ
 ・何がキッカケになって表れるのかは不明
 ・どういうわけかそれなりに荒事に慣れているようにも見える

 →荒事に慣れているというよりは才能がある? 圭一の殺人モードみたいに、精神および肉体のコントロールが極めて巧く、故に最大限に能力を発揮出来るとか。そういえば彼同様奇襲のアドバンテージを利用していたし。
 新聞紙を叩きつけられた時に怯んだので、実際にそう喧嘩慣れしているわけではないという可能性も考えられるかもしれない。
 イメージとしては戦士というよりは狩猟者っぽい気がした。

 ・詩音を拷問狂と言って嫌う
 ・注射器と内容物の入手経路は不明

  →入江診療所?

 ・或いは本当に影武者だったりするのかどうかは不明

 ■注射器
 梨花の持ってきた注射器の内容物=富竹さんに使用された物=圭一に使用されそうになった物?
 詩音は少なくとも富竹さんは同じ薬物で殺害されたと推測しているが……梨花が最後に自らの首を傷付けたのは、薬によるものではなくて自発的な行動である可能性も考えられなくはないのでまだ断定は出来ないかもしれない。

 【症状】
 ・注射直後に痙攣(ただし、かなり乱暴に注射)
 ・顔色は真っ青に
 ・全身から脂汗
 ・目の焦点は定まらず、体はふらつく。平衡感覚がなくなり、立っているのも困難。
 ・吐き気がするのか、嘔吐でもしかけるような奇声をあげる


 なお、内容物は透明だった。


 ■姉妹の入れかわり
 ストーリー中でのみだと思っていたが、子供の頃からずっとだったとは。いや、その可能性を考えた事もあったにはあったけど、あまりにも現実的じゃないので早々に除外していました。だって、意味がない。そんな無茶をする理由がわからない。
 けど、子供同士の軽い気持ちに起因した行動でたまたま入れかわった後に引き離され、詩音の方が魅音とされた……というのであれば意味があるかどうかなんて関係がないか。
 確かに結果的には「人間を入れかえる」という無茶な行動をした事になったが、大人達はそれ以前に入れかわっていた事を知らないのだから。

 ■魅音と詩音の才能
 研究ノートには魅音に次期当主としての才能があるとあったが、筆者はそうは思えないと述べていた。
 これは本当に才能があった魅音が詩音として生きることによってその才能を発揮する事がなくなったのと、本来そちらの才能で劣る詩音が次期当主として鍛えられた事によってちょうど上手い具合に釣り合いが取れてたって事だろうか。

 ただ現魅音が本当に才能がなかったのかというと、そうでもないような気もします。才能というよりは性格的な理由によって実力を出しきれていなかったんじゃないだろうかと個人的に思ってみたり。現詩音に対して遠慮しまくってますしね。
 最初現魅音は部活動では弱かったとの事ですが、圭一は手段を問わないようになってからその本領を発揮するようになったのだろうという風に推測していたと思う。つまり、遠慮しがちな性格だから最初はイカサマの類は使う気になれずに正攻法で勝負して負けまくってたんじゃないかと思ったり。

 ■悟史という存在
 が、全てのシナリオにおいて何らかのカタチで事件に関する重要な要素となっている気がする。

 ■詩音から見たレナ
 明らかに自分より格上だと察している。苦手意識。どこか気味の悪い存在だと思っている。
 綿流し編のエンジェルモートであからさまに無視していたのはその為だろう。嘘を見破られたくない為、という事もあったかもしれない。

 ■前原家と青年団の連絡網
 町会に入ったが、青年団の連絡網は新年に更新したきりであった為前原家は入っていない。梨花と沙都子失踪時に連絡が来なかったのもその為。恐らくは村長失踪時も同じ理由だったのだろう。

 ■大石さんの情報網
 詩音の見立てでは役員会の老人達に次ぐレベル。正直、外部の人間でこれはたいした物だと思う。

 ■圭一への三回目の電話
 詩音が祟りに関して怒っていたのは演技ではなく、悟史が祟りにあった理不尽に怒っていたから。

 ■綿流し編で圭一が祭具殿侵入に関して謝罪した時
 魅音(詩音)ががっかりしているかのように見えたのは、人形の件を謝ってもらえなかったからではなくて、彼女にしてみれば祭具殿の事などどうでも良かったからだと思われる。

 ■綿流し編終盤で魅音(詩音)が語った雛見沢の過去
 鷹野さんから教わった知識をベースに真実5、でたらめ3、嘘2。

 ■刺青を見せようとした理由
 レナが共犯である可能性も考えてたけど、違ったか。既にゲームに負けても良いと思っていたからあの時点で自分が圭一達の知る魅音ではないとバレるのも一興、くらいに思っていたのかも?

 ■他の一卵性双生児との違い
 同じ好みと考えを持つのみならず、お互いの知識・経験を語り合う事によって完璧に共有できる。つまり、どちらも魅音としても詩音としても存在できる。だから区別する意味がないと述べていたのか。
 しかし詩音(本当の魅音)にしてみれば「魅音」を貸しているだけで、魅音である事に関する特権意識があった。区別しようとしていた。
 悟史が違和感を覚えていたのはそのせい?

 ■レナは普段から魅音と詩音を見分けていた?
 かもしれないと言われていたが実際どうだったんだろう。

 ■園崎家の真実
 全てがお魎の差し金ではない。園崎にとって都合が良い事がたまたま起きた時もそれが自らの差し金であったかのような、意味深な態度をとる事によって更に影響力を増す。

 全ての祟りと園崎には直接的な関係はない。
 →園崎をスケープゴートとして利用する勢力が存在する?


 この勢力と園崎は言ってみりゃギブアンドテイクみたいな関係だった?

 祟りシステムの項で、

 >だがこれは同時に、雛見沢の命令系統とは繋がりのない集団が命令を実行したとしても、
 >上層部はその異常を感知できないという事ではないのだろうか?


 とメモしたが、実際にそのような集団が存在する可能性が濃厚になってきた?
 お魎ですらも全てを知りうるわけではなかった。というか、祟りシステムを作ったつもりすらなかった?
 そうなるとこれまで梨花の「予言」にある祟りの対象はほぼ全て園崎に嫌われていた人物達で、最後の梨花に至っては綿流しの手法にそって殺されている。以上の事から園崎を陥れるのを目的とする勢力の存在する可能性が濃厚になってくる。

 現場検証の結果の項で

 >怨恨による犯行に見せかけた計画的犯行なのだろうか

 とメモしたが、これは或いは「事件の背後に園崎の作り上げた祟りシステムが存在する」と警察などに勘違いさせる事が目的だとも解釈できるかもしれない。

 興宮とは水面下で対立しているとファンブックに書かれていたが、この未確認の勢力は興宮出身者?
 鷹野さんは興宮在住。そして今回入江先生が雛見沢の人間ではない事が明らかにされたがもしかして彼も? やはり入江診療所の連中が怪しい?

 そうすると、お魎が入江先生を信用していないというのは本当にその通りだという可能性も……或いは調べたけど祟りの犯人がわからなかったとあるから入江先生の正体を知らず「X」として信頼してしまっている可能性も?
 まあ、Xが全然違う人物だったりそもそもXなんて存在しなかったりするかもしれませんが。

 ■祟りの対象にはならなかった圭一
 祟りシステムなど存在しなかった? 「園崎家の真実」で述べた事柄からして、「シンパシー」的な現象により村人全員が暗黙の了解として祟りシステムの存在を信じている。村人の誰かが祟りを執行していると信じている。
 しかし、殺人を実行するなど現実には物凄い決断力が必要だと思う。「村人の誰かが殺した」と皆が思っていて、実際には「村人の誰も殺人を犯してはいなかった」のではないか。実際に祟りを執行していた何者かは村人達が信じる祟りシステムを隠れ蓑にしていたのではないだろうか。
 故に、重鎮達は圭一が祟りの対象足りうると認識し、その情報を流していながら、しかし実際には村人の誰もが「誰かがやるだろう」と思って行動に移さなかった?

 ■詩音脱出までのタイムリミット
 魅音を連れ出して井戸に落とした上で脱出するなど大扉が破られた後では時間的に厳しい筈なのだが、この疑問に関する回答は「拷問室と大空洞の扉にも鍵をかけた」という物だったようで。

 ■推定同時刻
 圭一が刺されるのと詩音が転落するのがほぼ同時刻だったらしい事はやはり以前予想したようにバイクで移動したからという事であった模様。
 詩音が住んでたマンションまでの正確な距離はわかりませんが、雛見沢から興宮までの場合は自転車で小一時間ほどって事から10~15kmくらいだろうか。それとそんなに変わらないだろうと思う。
 ならばあの場面での詩音が法定速度を守ったとは限らんし、深夜だから信号も無視してガンガン飛ばせば数分程度で移動できるかもしれない。
 雛見沢と興宮を繋ぐ道も曲がりくねっていてスピードの出せない道だとは言われてないし。ていうか一本道だったっけか。

 ■大災害は発生せず
 生き残ったキャラの多くが平成16年まで存命。よってこちらのシナリオでは大災害は発生しなかったという事が確定したみたいですね。一体何処で大災害の原因が潰されているのかがポイントでしょう。

 ■圭一の死
 あんた綿流し編でも死んでたんかい。心不全て……いくらなんでもラストの魅音の幻影を見てショック死って事はないよなあ。ちなみにあの場面で彼自身が妄想していた通り死亡推定時刻が合わないって事はなかったっぽいですね。特に言及されてないので。
 でまあ、死因ですが……なんかきな臭い。というか彼の死因は全編きな臭いんだけども。仮に殺されたのだと仮定すると、詩音以外に暗躍している人物がいたという事か。やはり祟りの執行者? だがそうだとしたら目的は?

 ■大石さんはカマかけてただけだった?
 で、クリア後に追加されるTIPSによれば、大石さんは園崎姉妹が随分昔から入れかわってしまっていた事に気付いていたらしい。ってことはもしかして圭一の病室ではそれを知っておきながら更になんらかの情報を引き出そうとカマかけてたという事になるんだろうか。

 ■ノートを大石さん宛てでポストに入れたのは
 誰なんだろう。詩音のノートなんだから恐らくは詩音の自室にある。葛西さんはじめ、園崎組の誰か?

 ■何故圭一は悟史に似ているのか
 本当に偶然? いくらなんでも同一人物というのは無理があるが。鬼隠し編冒頭や祟殺し編の回想からもわかる通り圭一には圭一としての過去が存在している。その記憶すら作られた物ってのは流石に……。
 或いはそもそも「もしも悟史失踪後に彼に似ている人物が雛見沢に現れたら」という事を前提としたストーリーであるが故に、圭一が悟史に似ている理由を問う事自体が間違いなんだろうか。

 ■入江先生が詩音をクビにしない理由
 悟史が帰って来た時に詩音がいないと寂しがる、というような事を言っていた場面を見てふと思ったが、彼はいずれ悟史が帰って来る事を半ば確信しているのでは、などと妄想してみたり。

 ■入江先生はお魎に嫌われている?
 でも暇潰し編のTIPSや私的捜査ファイルでの大石さんの言葉によれば全く逆のようだが……しかし詩音のような身内の前での発言内容の方が信用度は高い?

 ■信号
 雛見沢から興宮までは信号がほとんどないので飛ばし放題。「推定同時刻」の件の裏付けになるかも。

 ■圭一と詩音の出会い
 鬼隠し編では圭一が詩音に会わなかったので彼女がストーリーに絡んでこない。この違いがどのくらいストーリーに影響を与えているのかについて考えるべきだろう。

 ■レナさん
 そういや詩音はレナだけさん付けだ。

 ■幽霊マネージャーである理由
 ただ悟史を待つだけでも辛いのに、マネージャーを続けていたらそれが余計に、という事だろうか。かといって万一悟史が帰ってきた場合の事を考えると辞める事も出来ない。

 ■転校という言葉にこだわる理由
 単に嫌悪感を覚えるというのもあるだろうけど、祟殺し編での圭一との会話から察するに、特に「最初にその言い方をしていたのは誰なのか」知りたがっていたようにも見える。その人物が悟史の行方を知っているかもしれないと考えたのだろうか。

 ■悟史は単独で計画を思いついたのか
 詩音は何者かが悟史に入れ知恵した可能性を考えているが……?

 ■鷹野さんは詩音と悟史の件を知っていたか
 詩音は知っていそうな気がした、と述べている。実際の所どうだったんだろう。仮に知っていたのだとしたら、なぜ知らないフリをして詩音に問いかけたのか。

 ■鷹野さんは施錠の簡略化の理由について知っていた
 五年目の綿流しの祭で詩音を誘った時の会話からわかる通り、彼女は祭具殿の施錠の簡略化の理由(梨花が重たがった)を知っていた。スクラップ帳ではその件に関して「どういうわけか」と書かれていたが……これの筆者と鷹野さんが別人である事の証左か、それとも書いた後に知ったのか。

2025年12月7日日曜日

ひぐらしのなく頃に 私的捜査ファイル(仮)メモ

<data:blog.pageTitle/> <data:blog.pageName/> - <data:blog.title/>  昔、同人版「ひぐらしのなく頃に」を進行させつつ、或いは読了後に書いた文章のひとつ。
 全体としては未完成です。完成の予定はありませんが、それでもよろしければ。


 ■東の王国のお姫さま
 例によって本編の何かを暗示している物だとは思うんですが……わかるようなわからないような。

 東の王国=東京?
 お姫さま=主人公? → 東京から来た圭一? なんて解釈をまず最初にしましたがはたして。
 もしも鬼隠し編の大部分が圭一の被害妄想であるという仮説が正しかったとしたら、ふたつめのお話など首をはねられた小間使いふたり=レナと魅音で、首をはねた側であるお姫さま=圭一であるといった具合に重なるわけですが。
 みっつめもまあ、圭一が騙されて(或いは誰かの言動を間違って解釈して)自滅した事を暗示しているとか。
 ただ、圭一の事だとするとイマイチひとつめが何を暗示しているのかわからなくなる。

 別の解釈としては、お姫さま=梨花。
 こうすると、ひとつめのお話に関しては三人の求婚者=梨花が予定調和から逃れる為に求めた外部の協力者三人で、富竹さん、鷹野さん、そして赤坂さんだとするとそれなりに通るような気もする。
 つまり、死んだふたりの求婚者が富竹さんと鷹野さん(鷹野さんはなんか生きてるっぽい気がするけど)で、城を去った求婚者が赤坂さん。
 その求婚者が言う「存在しない宝」とは梨花が生き延びる手段を暗示する物で、赤坂さんは梨花の「予言」を聞いても彼女の身に迫っている危機的状況を信じなかった。つまり、元よりそんな状況ではないのだから「そこから抜け出す手段など存在しない」と思ったと。
 で、みっつめのお話は梨花が殺されるに至る過程を暗示している物だと解釈できるかもしれない。
 けど今度はふたつめが何がなんだかわからなくなるんですよね。

 うーん、もうちょっと考えてみます。


 ■興宮小学校雛見沢分校
 ここに登校する子供は、実は興宮の小学校に登校できない特殊な事情を持った児童であったようだ。てことは、圭一が統合失調症であるという仮説の裏付けになる可能性があるかも?
 ちなみに本編ではそんな事情は全く語られていませんでしたが、まあ圭一が祟殺し編で自分が異常者扱いされていると知った際に激怒していましたからね。その辺を考慮しての事なのかも。

 さて、そうなると気になってくる事が。
 立ち絵の登場しないクラスメイトに関しては情報が少ないのでスルーするとして、主要な登場人物に関してはレナは転校前の事情を考えるとこの学校に通っている事に関しては納得がいく。
 沙都子も過去を考えれば。今はもう居ませんが兄の悟史も、本校舎へ通えない事情として家庭の事情も含まれるのであれば不自然ではないかも。それなら梨花も同様かな……?
 でも魅音は? 園崎の次期当主とされる彼女がこの学校に通う理由ってなんなんだろう。


 ■熊谷勝也失踪事件
 夕方にたばこを買いに来たところをたばこ屋の主人が確認したのが最後、と。「たばこ屋」という要素が何かのヒントになるのだろうか……と色々考えてみたんですが。
 そういえば暇潰し編で赤坂さんがあそこで電話をかけようとしてましたっけね。雛見沢では電話をかける事を可能とする数少ないポイントのひとつ。
 ここで、暇潰し編にかなり近い歴史を辿った祟殺し編では、同日の夕方に入江診療所へ大石さんからの電話が入っていた事を思い出す。
 ひょっとしてこの時大石さん、たばこ屋の電話を使ってたんだろうか。もしも大石さんが入江診療所にかけた電話と熊ちゃんがかけた(と仮定した場合の話ですが)電話の内容が同じであったのなら、それがどのような物であったのかが明かにされていれば何かがわかったかもしれないんですが。或いは全然関係が無かったとしても可能性がひとつ潰れて選択肢を絞り込むことが出来るんですけどねー。


 ■悟史失踪に関する手紙
 折りたたまれた便箋に書かれているので日記の類ではないだろう。で、筆者は誰なのか。魅音と詩音、どちらが筆者であると解釈するかで以下のふたつのポイントにより事情が全然異なってくる。

 ・筆者の悟史に対する呼称は「悟史くん」
 ・筆者は悟史に「教室で」飛び掛られている


 魅音だと解釈すると、魅音は悟史を上記のように呼ぶ事もあったという事になる。この場合、悟史に対する呼称によって魅音と詩音を判別する事が困難になる。
 詩音だと解釈すると、「教室で」飛び掛られたという事が問題になる。この場合、詩音が何らかの用事で雛見沢の学校の教室に行った事があるという事になるのだろうか。
 と、ここまで考えてふと思ったのですが、そういえば以前、公式サイトの製作日記に詩音は外様故になかなか謎に近づく事ができないとか、なんとか書いてあった事を思い出しました。
 詩音は外様。逆に魅音は雛見沢の中心に限りなく近い位置に居る。そして両者は入れ替わっても気付く人はそう居ない。つまり、「教室で」飛び掛られたのは魅音と入れ替わっていた詩音だった、というのはどうだろう。

 更に、綿流し編で梨花を園崎家におびき寄せる(梨花も承知の上だったかもしれませんが)効果を持った回覧版の手書き広告。こちらと筆跡を見比べてみたのですが、どうも同一人物が書いた物であるっぽい気がする。
 まあ、私は筆跡鑑定の専門家じゃないのであまり説得力は無いかもしれませんが、でも幾つかの文字に着目して見比べてみたらクセが全く同じであるように思えたんですよね。
 双子なら筆跡が一致するんじゃないかという意見もあるかもしれない。昔テレビで、生き別れの一卵性双生児が全く違う環境で育ちながら同一の特徴を持っていたという事例が扱われていたのを見た事がある。けど、別に一卵性双生児なら必ずそうなると生物学的に証明されたという話は聞かないし。

 これらの事と、祟殺し編で詩音が見せた悟史への執着。綿流し編は詩音の復讐劇だったという可能性が濃厚になってきた?
 またこの回覧版の手書き広告には、「先日の集会で好評だった」という一文がある。仮に詩音もこの時の集会に参加していたのであれば、醤油を口実に梨花をおびき寄せる事を考え付き、あの広告を書いた可能性も考えられるかもしれないなと。

 さて、それはそれとして表題のこの「手紙」が誰に宛てられた物なのかですが……正直わかりませんが、しかし内容からして詩音の協力者であり、彼女同様(?)雛見沢の不可解な点に関して調査している人物(?)であるような気はします。


 ■過去の事件
 オヤシロさまの祟りとされる過去の四つの事件に関する情報をメモしておきます。

 >>>現場監督バラバラ殺人事件
 ・犯人の供述の不一致及び正当防衛の主張
 →ちょっと嘘をついているようには見えないかも。酒盛りで酔っ払いすぎてたか、或いは酒に変なクスリでも混入され(アルコールと化学変化する可能性に関しては私は詳しくないのでなんとも言えません)ていた為に犯行当時の記憶が曖昧? うーん。

 ・警備体制に関して不審な点はなかったが、これは外部を意識しての物で内部のトラブルはあまり想定されていなかった
 →その事を知っている人物が居れば……?

 ・週刊誌の記者が指摘しているように、完全犯罪を目論むなら穴がありすぎる
 ・園崎が意図的に起こした事件だとするなら回りくどすぎる

 →敢えて回りくどい方法で、しかも事件が発覚しやすい穴だらけの方法をとった?

 >>>白川公園転落事故
 ・悟史は野球の試合により同行せず、沙都子は事件当時眠っていたと本人談
 ・事件当時、沙都子以外に目撃者になりうる人物は存在しなかった

 →沙都子の言葉は信用して良いのかどうか……?

 ・柵が改修されなかった理由は不明
 →もしも新たな業者に園崎の息がかかっていたら……?

 ・事件現場の柵は地盤が緩んでいた為何者かが体当たりせずとも事故が起こった可能性がある
 →つまり、場合によっては突き落とす役が居らずとも北条夫妻抹殺は成る可能性があったが故に、梨花の"予言"では「或いは事故と言えるかもしれない」という言い方をされていた?
 地盤が緩んでいたのは前日の台風が原因。しかし計画的犯行であった場合、計画の段階でこれを考慮には入れていたとしても実際に台風が来るかどうかなど予知できた筈はなかったので、梨花は前述のような曖昧な言い方をしていた?

 >>>古手夫妻変死事件
 ・神主が担ぎ込まれたのは入江診療所
 →入江診療所がグルなら殺人事件であってもおかしくはないという事になる。

 ・司法解剖の申請はなんらかの圧力によって止められた可能性あり
 →やはり園崎?

 ・妻はショックを受けてふらふらと病室を出ていった
 →夫の死にショックを受けたという事なのか、それとも彼女は「オヤシロさま」を信じるようになっていたという事でもあるのか?

 ・ニセ警官の存在
 ・遺書は警察には渡っていない

 →これまた何者かの計画である可能性が感じられる。

 ・沼底のヘドロに遺体が沈みこんでいる可能性も否定はできない
 →本当にそうだとしたら、犯人にとって遺体が上がると都合が悪くなる理由があった?

 ・大石さんが遺書の内容に感じた違和感
 →母の日記を読む限り、彼女は梨花に関して怖れを抱いているともとれる。娘を案じるような言葉がなくても不自然ではないかもしれないが……。

 >>>主婦撲殺事件
 ・大石さんは悟史が怪しいと思っていた
 ・悟史は叔母の遺体を見てもあまり動揺せず

 →実行犯かどうかはともかくとしてやはり悟史はこの事件に何らかの形で関与していた可能性が高いと思う。

 ・悟史にはアリバイがあった
 →村ぐるみの口裏合わせ?

 ・真犯人(?)の自供は秘匿捜査指定を勘違いした署員により伝わるのが遅れた
 →本当にこの署員のうっかりだったんだろうか?

 ・真犯人とされる人物は買収されただけ?
 →確かに、不自然な死に方をしている気がする。

 >>>まとめ
 今回新しく得られた情報を加えて考えるに、全ての事件は長い時間をかけて周到に準備する事によって計画的に起こす事は出来なくはない物であると思える。あくまで可能性の上では。以前別のメモでも触れましたが、沙都子のトラップ講座にて述べられていた事柄を考慮に入れると特に。
 また、最初の事件が意図的に発覚するように仕向けられているかのようにすら思えるあたり、やはり黒幕は「オヤシロさまの祟り」を演出したかったのだろうか?


 ■富竹ジロウ変死事件

 ・歯型と顔写真に対する警視庁の回答は「該当者なし」

 ・急性器質性精神病の可能性はなし
 ・薬物反応は尽くでなかった
 →本編でもそんなような言われ方はしてましたが、結局「どんな薬物」の反応を調べたんだろう?

 ・写真の腕はプロとしては三流、アマチュアとしては上手い方
 →上達の意思があまりない為だとしたらやっぱり本来の身分を隠している? 無論本当にプロとしては才能がないだけだという可能性もなきにしもあらずですが。

 ・赤坂さんは公安調査庁の調査員ではないかと推測

2025年12月4日木曜日

ひぐらしのなく頃に 暇潰し編メモ

<data:blog.pageTitle/> <data:blog.pageName/> - <data:blog.title/>  昔、同人版「ひぐらしのなく頃に」を進行させつつ、或いは読了後に書いた文章のひとつ。
 全体としては未完成です。完成の予定はありませんが、それでもよろしければ。


メモ

 ■現場監督
 現場監督は確かに粗野な人ではあったようだが、あのような悲惨な殺され方をされるほどに罪深い人だったとは思えない。そこで、ダム工事現場での抗議行動。あれはかなり精神に来るだろう。工事現場の作業員の精神が健全な状態だったとはちょっと思えない。いや、表面的には健全な状態に見えてはいたかもしれない。だが、ちょっとつっつかれたら蓄積していた物が一気に吹き出すという事もありえたのではないだろうか。現場監督はその犠牲となったのでは……。

 ■ブルーマーメイド
 現場監督は園崎系の店であるブルーマーメイドに顔を出していたらしい。つまり、園崎側は彼に関する情報は比較的容易に入手できるという事になると思われる。
 どうでも良いがブルーマーメイドはブルマとメイドに引っ掛けた名前でもあったりするんだろうか。……心底どうでも良いですねスミマセン。

 ■雨の降る日
 音の演出から察するに、園崎の親族会議中は雨が降っていたようである。しかし後日大石さんは最後に雨が降ったのは七日前と話している。
 祟殺し編での雨の振る日のズレに関する問題と何か関連があるだろうか、とも思ったがそういうわけでもないのかな?
 まあともかく、過去の天候に関する正確な資料に基づいた情報ではなく大石さんの記憶でしかないので、実際には彼が知らない、或いはなんらかの理由で憶えていない(例えばその時間帯は大石さんが寝ていた、或いは麻雀なりの遊びに熱中していたとか)が本当に雨が降っていたと考えてみる。
 とするとこれは七日前から件の場所にサイフがあったのではない事を意味する伏線であると解釈できるかも。
 入江先生とすれ違った後の会話からもわかりますが、彼がやってきた方向、つまり大臣の孫が監禁されていた場所は民家が無い所。対して拾得者がサイフを拾ったとされる場所は僅かながら民家のある区域。つまり、孫が連れ去られる過程でサイフを落とした可能性は低い。この事もサイフ拾得が作り話である事を裏付けていると思う。

 ■園崎の命令伝達システム
 お魎さんが憂慮→気を利かせるという構図ですが、程度の差こそあれ雛見沢全体がそういったシステムを形成しているような気がしなくもない。
 それとピグマリオン効果にちょっと似てるかなあ、などと思った。

 ■親族会議での梨花の反応
 警視庁からひとりやってくるらしいという話が出た場面で彼女は「誰が来たのか」と問うている。
 つまり梨花にしてみれば公安の人間なら誰でもよかったというわけではなく、赤坂衛という個人に期待していた、或いは彼の事を元から知っていたという事なんだろうか。……このヒトコトだけでそれは穿ちすぎかもしれませんが、個人的にちょっと気になった部分でした。

 ■誘拐犯は園崎の分家筋
 実際大臣の孫を監禁していたふたりも一度だけ登場したやさしげな老人も、何度か「本家」という単語を口にしている。
 そして大臣の孫誘拐に関して親族会議にて報告していたのは魅音の父。つまり、実行犯の分家=園崎組で、魅音の父も元から園崎姓だった可能性も考えられるかも?
 そうだと仮定すると園崎茜の勘当騒ぎはヤクザと結婚したからとかそういった理由を一時期考えてた事がありましたが、実際にはそうではないのだろう。お魎さんがヤクザという存在をどう見ていたかはわからないけれど、そもそもそのヤクザの力をダム闘争時にはうまく利用しているわけだし。
 ならばヤクザとの結婚関連以外で勘当されるに足り得るなんらかの要因を考えることによって新たな推理の展開が可能となるかも?

 ■情報提供者
 人質解放指令に関しては警察も情報を得ていた。しかしこれは意図的に各所へ流している情報(あくまで表面的には「命令」ではなく「聞いた者が自主的に気を利かせる」という形式ではあるが)である。雛見沢の人間でなくても警察であれば知ろうと思えば知ることは出来るだろう。
 対して親族会議の件の場合サトさんは、命令として伝えられるであろう事柄のみならず、会議の詳細な様子までも知っていた。という事は、前述の警察の例とは事情が異なる。親族会議の出席者の中に情報を漏らしている人間がいるという可能性が出てくるわけだ。

 ■すれ違った入江先生
 結局大臣の孫を保護しようとはしなかったようである。そして大石さんにも伝えなかった。なんか、気になる。
 まあ、下手にちょっかい出したり大石さんに伝えたりなどすると、雛見沢全体にとっての不利益になると判断しての事かもしれませんが。

 ■雪絵さんの祖母
 TIPSを読むに、雪絵さんの祖母は雛見沢出身だった可能性も考えられる。あの場でひぐらし云々と言われたら演出上、どうしてもそう思ってしまう。尤も明言されたわけではないので可能性のひとつとしてそうかもしれない、としか現段階では言えませんが。

 ■昭和五十三年当時の「オヤシロさまの使い」
 当時の大石さんは園崎家に戦いを挑む意思はあまり強くはなかった。意識を取り戻した赤坂さんに問われてそんなような答えを返している。
 という事は、雛見沢の住人からオヤシロさまの使いとまで言われるまでにこの件に食い下がるようになったのは気の合う仲間だった現場監督が殺された事がキッカケだったのかも?

 ■梨花の「予言」
 本当に予言だったのか、はたまた赤坂さん達の推測通り予定だったのか。とりあえず後者であったと仮定して、実際に起こった事件との相違点を列挙してみる。

 ・沙都子の両親は正真証明事故、ではなく「或いは事故ともいえる」出来事であるとされている
 ・梨花の両親はどちらも「殺された」とされている
 ・悟史、富竹さん、鷹野さんの三名は犠牲者に含まれていない
 →この三人は「祟り計画(仮称)」とは関連しないイレギュラー?
 ・自分が殺される時期に関しては綿流し当日ともその数日後ともいっている
 →富竹さん、鷹野さんというイレギュラーにより数日後にずれた?


 また、沙都子の叔母に関しては「頭を割られて」という所まで知っている。それについては綿流し編を見る限り魅音(らしき人物)も知っていた。つまり、雛見沢上層部がかなり早い段階から立てていた計画だった事の裏付けととれなくもない。
 最初の現場監督の項で書いた「ちょっとつっつく」行為を意図的に起こす事が出来れば、最初の祟りに関しても……?

 ちなみにオフィシャルサイトのひぐらし製作日記(8/30)にて竜騎士07さんが、目明し編冒頭の舞台となる昭和五十七年に関して以下のように書いています。

 >北条兄妹が健在で、主婦撲殺事件が第4の祟りになると「決まっている」年です。
 「決まっている」と鉤括弧で括っているあたりが怪しいような。穿ちすぎ? まあ、単に過去の確定した出来事であるからこういう書き方をしただけだというのが自然な解釈でしょうけれども。

 なお、最後に自分が殺される事を他の事件と一緒に挙げている点から、梨花の死も一連の計画の一部であったと解釈できるかもしれない。

 ■人生ゲームと予定調和
 負けがほぼ確定していた圭一が逆転する為にとった行動は、その時行っていたゲームのルールではなく、その外側のルールに則った物。つまり、ゲームに参加している人物への直接交渉。また、野球しかり、カレー騒ぎしかり。そういえばゾンビ鬼で情報戦を最初にしかけたのも圭一でした。
 とにかく、彼の特徴として所謂トリックスター的な物が本編にて何度となく挙げられているわけだ。つまり、彼は既存の秩序の破壊者。そのような存在はもしかしたら予定調和から脱したい梨花にしてみれば希望の光だったという可能性も?

 例えばTIPSの時計の歯車の話。完成している時計の挙動は完全に予定調和でなんらかのイレギュラーが発生しない限り変わらない。だが、この時計に本来存在していなかった部品を組みこんだら。しかもそれが時計全体の構造を全く無視した挙動をする部品であったならば……というわけですな。

 本編でどのシナリオもバッドエンドに至るのは、案外圭一が自身が巻きこまれた「ゲーム」がなんであるかすらわからない状態であったが故であったり、などと妄想してみたり。つまり、そもそも本人が何のゲームであるかを知らなければ、そのゲームの外側のルールへの干渉だってしようがないわけで。

 圭一が雛見沢へやってきたのは定められた死から逃れようとした梨花が水面下で足掻いた結果……というのは流石に考えすぎだろうか。まあ、彼女にそこまでの行動が可能ならば、そもそも自力で「予定調和」に逆らう事すら可能だという事になりそうだし……。
 或いは祭具殿の施錠の簡略化に関して言えば、そうであったとも……?

 ■母の日記
 梨花の母は古手家の人間であるわりにあんまりオヤシロさまの事は信じてない模様。その彼女がオヤシロさまの怒りを鎮める為に……というのもなんだか変な気がした。つまり、やはり彼女は殺されたという事になるんだろうか。
 ただ日記を読むに、梨花の普通じゃない側面を見せられ続けて段々と自身の常識を揺るがされていったようにも見える。果たして三年後の彼女の考えはどのように変わっていたのか、或いは変わっていなかったのか。

 ■二重人格に関する伏線
 鬼隠し編でのTIPSですが、案外レナではなくて梨花の方に関連するものだったという事もあり得るだろうか?
 暇潰し編でのTIPSの「彼女」が語っていると思われるものみっつ。どうも話し相手がいるように思えるわけで。語り手が「彼女」で、聞き手が「梨花」だったのでは……などと妄想したりもしましたが。ただ、DIDにおいて複数の人格同士での会話があり得るのかどうかは調べてないのでちと弱いんですが。

 ■祟殺し編との相違点
 まず、大石さんが生きている事。個人的にお腹をこわして云々と言っていた場面でBGMが止まるのが気になりましたが……まあ単に祟殺し編とは繋がりのない世界の話ですよ、という事を読み手に伝える為の演出だったと解釈できるかもですが。
 また、赤坂さんと大石さんの会話の中に圭一の名前が一切登場してない事が気になる。大石さんから見れば祟殺し編における圭一は極めて怪しい人物であった筈であるにも関わらず。
 つまり、暇潰し編の過去においては圭一は雛見沢に居なかったか……或いはそもそも事件に全く関わってなかったという事だろうか。

2025年11月30日日曜日

ひぐらしのなく頃に 祟殺し編推理・考察

 昔、同人版「ひぐらしのなく頃に」を進行させつつ、或いは読了後に書いた文章のひとつ。
 全体としては未完成です。完成の予定はありませんが、それでもよろしければ。


もうひとりの圭一と何故か居るという叔父

 ■口裏合わせ?
 まず、圭一の犯行は魅音にはバレバレでしょう。迂闊にも前日の電話で犯行をにおわしちゃってるので。
 ならばその結果圭一をかばう為のアリバイ工作として学校のクラスメイト達が口裏を合わせていたのだと考えれば辻褄は合うだろうと思う。
 例えば魅音ならばそれをやろうとする動機は確かに存在する。沙都子の叔父の殺害を決意するよりも以前に魅音に相談した際の圭一の発言。曰く、例えこれまでの祟りが魅音の仕業であったとしても、魅音が自分の親友である事には変わりない。警察に追われるような事があれば匿ってやるし、アリバイ工作だってしてやるとか。
 元々圭一に好意を抱いていた魅音である。しかもそれを聞いた時の魅音のリアクションを見るに、彼女ならばもしも逆の立場、つまり圭一が犯罪を犯した場合、その理由次第では全力を以って彼を守ろうとしたとしても不思議は無いかもしれない。

 ■圭一だけの為?
 魅音達は翌日圭一が登校して来た時にまず真っ先に祭の話を、さも圭一がそこに参加していたかのように語りかける。圭一はそれに違和感を覚え、自分は祭には行っていない筈だと言いかける……が、周囲の勢いのせいか口を挟めない。
 それにこの時彼等は会話の中でいちいち圭一の行動を事細かに解説している。どうも、その場の会話で圭一に喋らせる事なく前日の祭に圭一が居たという事実を作り上げようとしていたようにも見える。

 そう考えるとこの場面での口裏合わせは本当に圭一だけの為だったのかどうかが疑問である。そもそも圭一を警察からかばいたいのであるならば、最初から圭一に「そういうシナリオにしてあるから警察に何か聞かれてもそれにそった回答をしておけ」とでも説明しておけば良かったのではないだろうか。
 ならばこの場面でのクラスメイト達の行動の意図はなんだったのか。考えられるとしたら、「本当は圭一が祭に参加していなかった事」を知られたくない相手があの場にいたという事ではないだろうか。
 となると、その時祭の話に参加していなかった沙都子が気になってくる。

 ■祭当日の沙都子の行動
 祭に誘われて神社までは付いてきたがそこから家に引き返した事と、圭一は沙都子の叔父がひとりで居るタイミングを見計らって電話でおびき寄せている事と、襲撃した場所は北条家から別の場所へ行く際、必然的に通る道である事。
 これらの事から沙都子は帰宅途中、タイミング的に「圭一が叔父を襲っている場面」か、「不自然に放置された叔父のバイクと草むらに寝かせてあった圭一の自転車」、そのいずれかを目撃している可能性が高いという事になる。

 では、その場合沙都子はどのような行動に出るか。
 目撃したのが前者であるのならば、人を呼ぶ為に急いで神社に戻るだろうか。しかしそれだとそこで圭一が居ない事を沙都子自身が確かめる形になるので、翌日魅音達が口裏合わせをする事もなくなるだろう。
 ならば他に考えられるとしたら……目の前の現実を受け入れきれなくて、そのまま逃げるように帰宅するといった所だろうか。これは見たものが後者であったとしてもあり得るかも知れない。

 以下は更に妄想に妄想を重ねた物ですが。

 その場合現実に叔父はいつまで経っても帰ってこない。そこで沙都子は魅音に電話をし、自身が見た事を打ち明け、相談する。そこで魅音は圭一をかばう為に「圭一は祭に来ていた」「だから圭一が沙都子の叔父を襲っていただなんて何かの間違いだ」という嘘をつく。
 それを聞いた沙都子は、先刻自身の目で見た物よりも、その自分にとって都合の良い嘘の方を現実として認識し、存在しない筈の叔父を存在すると思いこんだ……という事ならば辻褄は合いそうな気がする。
 どうもTIPSの恨み帳を読む限り、沙都子は精神に異常をきたしていたかのように思えるので、すんなり都合の良い嘘を信じ込むという事もあり得るのではないか……とも思ったわけですが。
 或いは見た物が襲撃の瞬間ではなくて放置されたバイクであったのならばまだそうなる可能性も、なんて。

 ……正直自信無いです。

 とりあえず私は現時点ではそういう経緯があって、翌日の魅音達は沙都子に嘘をつきとおす為にああいった行動に出たのではないか、と考えています。

 ■急造のシナリオの穴
 実際には圭一も想像している様に、大雨によって祭は途中で中止されたと考えた方が良い。だから圭一が祭に顔を出していたとしても、以前メモの方にも書きましたが魅音達の言うように長い間あちこちで大騒ぎしたり、ましてや終盤に行われる奉納演舞を見る事など出来た筈はない。

 この矛盾に関しても上記の仮説通りであったとしたならば納得がいく。

 魅音が沙都子から相談を受けて咄嗟についた「圭一は祭に出ていた」という嘘。複数のクラスメイト達との口裏合わせによってそのリアリティを増す為には、当日の圭一の行動と周囲の反応を緻密に作り上げなければならない。しかし、複数のクラスメイトと電話なりで打ち合わせをする時間も必要だし、シナリオ作成に割ける時間はあまり無い。
 つまり、短時間で慌てて組みたてたシナリオであったからこそ片手落ちの内容だったという事になるのかもしれない。

 なお、魅音にしてみれば出来る事なら翌日学校へ行く前に圭一に電話をして、あらかじめシナリオを伝えておきたかった所でしょうが、ご存知の通り圭一が帰宅したのは夜遅くなってから。
 そういうわけで昼過ぎになって登校してきた圭一を見て魅音達は動揺。ドアを開けた瞬間一瞬クラスが静まり返っていた理由のひとつもそれだったのではないか、などと考えてみたり。そして慌ててああいった行動に出たのではないだろうか。



雛見沢大災害について

 ■人災か天災か
 大規模な自然災害を人為的に起こすという事は、可能性はゼロではないかもしれないが、普通に考えて無理がある。しかし実は本編がそういった自然災害が発生する一歩手前、あやうい均衡が保たれている状況であったのだとしたら、最後の一押しが人為的な物であったとしてもあのような大災害は発生しうるかもしれない。

 その危うい均衡が保たれている状態であるという伏線があれば良いのだが……悟史の金属バットが沼に沈んだ事などはどうだろうか?
 金属バットは中空構造なので水に浮く筈。……といっても私の家に今金属バットが見当たらないので風呂なりで実験する事は出来ないんですが……少なくとも理屈の上ではそうである筈。にも関わらずバットは沈んだ。
 この場面を読んだ時点で違和感を覚えていたんですが、更に読み進めてあの沼からガスが発生していたという事が発覚した際に、頭の中で昔見たとあるテレビ番組の内容が結びついてピンと来た。
 それは特命リサーチ200Xという番組で、所謂バミューダトライアングルにて事故が多発する原因に関するひとつの仮説を立てられていたんですが、それは海底のある物質が気化して大量の気泡が発生する事によって、その区域だけ浮力が減少していたのではないか、という物でした。
 実際にバミューダトライアングルで発生した事件の原因がそれであったと実証されたかどうかは知りませんが、気泡の発生により浮力が減少するという事自体は番組内で行われていた模型を利用した実験を見た限り、現実に起こり得るだろうと思います。
 つまりあの場面で金属バットが沈んだのは、大災害に至るほどの量ではなかったとはいえ既に地下からガスが発生していた事を示す伏線だったのではないか、などと考えたわけです。

 ただしこの仮説には問題点がひとつ。バットが沈んだ事に関して意図的にそう書いたのかそれともミスだったのかがイマイチわからない事。竜騎士07さんがどんな事を知っていてどんな事は知らないかなんてわかりませんし。
 私もこの現象に関しては前述の番組を見て初めて知りました。知らなかった頃に「水の中に気泡が発生していた場合の浮力」に関して問われたら色々と推測する事によってそれなりの回答はできたかもしれませんが、しかし知識自体は持っていなかったんです。単に私が無知だっただけかもしれませんが、しかしあんまり多くの人が普通に知っている現象だとも思えないんだよなあ……。
 しかし、そんな風に考えていた所、後に発売された私的捜査ファイル(仮)を読んで、竜騎士07さんはかなり博識な方だと今まで以上に思うようになりました。なので個人的に意図的にそうしたのだ、に一票。

 ■自衛隊の発表が虚偽である可能性は?
 少なくとも圭一を助けようと必死になっていた隊員までもがグルだったとは考え難いです。それに、かなりの人数に及ぶ隊員全ての口止めをするなんて、私が黒幕だったらそんな危なっかしい事はやらないです。どこから情報が漏れるかわかったもんじゃない。
 なのでそれはあんまり現実的じゃあないとは個人的に思うんですが……沼を調査した面々のみ黒幕の息がかかっていたのであれば或いは……?

 ■人災であるのならばどうやったのか
 地下で泉同士が繋がっていて云々という仮説を赤坂さんが立てていたが、それに近いもので沼自体に装置が設置されているわけではなく、地下のガスだまりに干渉しうる装置が存在していたらどうだろう。これならば自衛隊の沼探索時には不審物が発見される事はない。
 ではその装置がある場所は何処だろう。園崎家の敷地の地下?
 そもそも園崎に拷問部屋があってそれが雛見沢の暗部であるという事を描写したかっただけならば、別にそれがあのような地下に構築された広大な施設などである必要もない。屋敷のどこかにそういった部屋が隠されていたのだとしても構わない。逃走経路しかり。
 「地下に大規模な施設が存在する」という事がこの件に関するヒントなのでは、とも思ったのだが。

 ■政府がやっちゃった説
 これから書くのは、雛見沢大災害が半分自然災害であった場合と仮定して推理を進めようと決めた為にあまり重視していなかった仮説。加えて思い付いておいてなんですが自分でも与太話にしか思えなかったからだというのもあります。そんなわけで上で書いている推理とは方向性が違います。

 まず、この仮説では雛見沢大災害の正体は自衛隊による雛見沢への毒ガス散布であり、本当は鬼ヶ淵沼からガスなど噴出していなかったという事になります。
 では、何故自衛隊がそのような行動に出たのか。それは富竹さんが防衛庁所属で、雛見沢を調査していた自衛官であったという仮定に基づいています。

 私的捜査ファイル(仮)によると赤坂さんが富竹さんを公安調査庁所属の調査員ではないかと推測しています。実際彼の鬼隠し編での圭一に対する言動からも何者であるかはわかりませんが雛見沢を調べていた可能性は高そうな気がします。また、彼は雛見沢は排他的な村で余所者にとっては危険な場所であると認識しているようにも思えます。
 では雛見沢を調べていたのはともかくとして、実際どこの組織に所属していたのか。赤坂さんの推察がそのまま正解だったのだろうか。
 そこでふと思い出したのが大石さんが富竹さんは体格が良く、もしも喧嘩するなら人数を揃えたいと言っていた事。そこからなんとなく、実は自衛官だったらそれも有り得るんじゃないだろうかと思ったのでした。あとそういえばお祭りでの射的ではキッチリ熊に弾をあててましたっけね。
 そうだと仮定すると、総武線沿線と推測されていた彼の住まいは津田沼の防衛庁宿舎だったりするのかもしれない。
 都内の住民台帳に富竹ジロウなる人物の名は存在しないそうですが、千葉まで調べたらまた結果は違っていたのかも。或いはやっぱり偽名だから結果は同じであったという可能性もあるかもしれませんが。
 ひょっとしたら赤坂さんが前述のような推測をしていたのは、竜騎士さんからの私達に対する「富竹さんが政府の情報機関に所属している事」に関するさりげないヒントだったという事になるのだろうか。

 さて、そんなわけで富竹さんが自衛官だったと仮定しますと、彼は当然調査結果を上に報告していたという事になると思われます。ですがその報告内容にある雛見沢の姿とはどのような物であったのだろうか。
 ご存知の通り彼は鷹野さんと交流がある。本人は彼女のオカルティックな話を信じてなどいないようにも見えたが、聞かされている内に実は結構本気にしていたというのはどうだろうか。何故なら上で述べたように彼は雛見沢は排他的で余所者にとっては危険であると認識している事が伺える部分があるからだ。
 鷹野さんの話はあんまり信じていないように見えて、あれは実は結構信じて恐がっていたのだが表向きは強がっていただけだったとか?
 となると、もしかしたら彼から上層部に報告される雛見沢像は、例えば鬼隠し編の圭一、綿流し/目明し編の詩音、そして大石さんなどがイメージしていたような、影で園崎だの、オヤシロさまを妄信する危険な一派だのが暗躍する、鷹野さんの研究内容の影響を強く受けたモノであった可能性も考えられるかもしれない。
 だが勿論上層部もその報告内容だけでなんらかの動きを見せるには至らなかったんじゃないかと思います。ところがそこへ富竹さんの奇怪な死が伝えられる事となる。それによってそれまでの富竹さんの報告が突然気味が悪いくらいに現実味を帯びてくる。
 そんな中やがて発生する、梨花の宗教的儀式を想起させられる無残な死。これが最後の後押しをする形になったのではないだろうか……と。

 仮に真相がこの通りであったのだとすると、圭一が気絶していた沢にもガスは流れ込んでいた筈なのに無事だったのは、実際は沼からガスが発生したわけではなかったからだと言う事になる。現に圭一が異臭を感じるようになるのは沢から上がってからです。少なくともあの沢にはガスは存在しなかった可能性が高い。

 まあ、以上なんですが。多分祟殺し編を読み終えた段階でこんな仮説を聞いても一笑に付す人がほとんどだったんじゃないかとは思いますが、罪滅し編まで読んでみるとちょっと捨て置けなくなってくるような気がしてしまいまして。
 何故ならここまでくるともうこの「ひぐらしのなく頃に」という作品と「思い違い」という要素とは切っても切れない関係にあると思わずにはいられない人が大半なんじゃないかと思うわけで。
 私も鬼隠し編を圭一の勘違いであったと推理していたわけですがそう推理した直後、それではこの鬼隠し編はひぐらしのなく頃にという作品の中でどのような位置付けであるのかを考えた際に、「思い違い」という要素が何か重要な手がかりである事をヒントとして提示する役割にあるのではないかと推測しました。
 だから当時今回のような仮説も考えたりしたわけではありますが、しかしやはり流石にそれはちょっと現実味が無い気がしたので、「思い違い」は怪現象を作り出す一要素程度でしかないのだろうと判断していました。
 が、綿流し編/目明し編の犯人である詩音が思い違いによって暴走していた事、マンガ版連載開始時に付いて来たポストカードに書かれた詩でも改めて「思い違い」が強調されていた事、ファウストにおけるインタビューでも竜騎士さんがこれまた「思い違い」について触れていた事。そして今回の罪滅し編。
 こうなってくるとどうも今回の仮説みたいなのが意外と真相っぽく思えてきてしまう。そして罪滅し編の内容を改めて思い返すと、色々とその裏付けになりそうな事柄が結構見受けられるような気がする。

 例えば竜宮レナという一少女の妄想が起点となって、最終的に警察や園崎という大きな組織を動かすに至っている。この事が雛見沢大災害の真相は誤解に誤解が重なった末に政府という巨大な組織が動いた結果である事のヒントになっていたのでは……とか。
 不法投棄のトラックは深夜ダム現場にこっそりやってくるらしいという話は、ダム現場はあまり人が寄り付かない事と不法投棄のトラックを目撃したという話はない事と合わせて考えるに、雛見沢は自衛隊が秘密裏に侵入してこのような作戦の準備をする事を可能とする環境である事を示す伏線なのでは……とか。
 私的捜査ファイル(仮)によると自衛隊による雛見沢の家屋の物色がされた疑いがあるようですが、これは政府が鷹野さんの研究ノートにあった寄生虫なりなんなりを探していたからだと解釈できる……とか。その場合学校で起こったらしい発砲事件もなんらかの関係あり?
 隠しTIPS「悪魔の脚本」によると沼がコンクリートで固められていたらしいですが、これは本当はガスの噴出など無かったという証拠を隠蔽する為だった……とか。
 現地に居た自衛隊員の健康調査もまた政府が寄生虫説を信じちゃってた事の裏付けである……とか。
 雛見沢の異様に長かった封鎖期間は、存在しない寄生虫を探していた為に調査期間が長引いた事と、焦って自分達の行動の痕跡を消そうとした事による……とか。
 赤坂さんの「マインドコントロール」の話は数年にわたって鷹野さんの話を聞かされた富竹さんの変化に関するヒントでもあったのではないか……とか。

 なんかこんな感じにパズルのピースがパチパチとはまっていくんですよね。でもそう考えている私の姿が実は罪滅し編で鷹野さんのノートの内容に関して同じくパズルのピース云々と言っていたレナそのまんまなんじゃないかともどこかで思っていたりもするのだが……。

2025年11月28日金曜日

雑記過去ログ(6)


R11キャラ情報雑感:元型(2) 03/10/16

 時間開いちゃいました。ネタがないというわけじゃないです。というかまだ備忘帳に結構びっしり残ってるんですが単純に書く時間が取れませんでした。スミマセン。
 さて、今回は各キャラと、彼等に対応すると思われる元型について改めて、以前よりも突っ込んで考えてみます。

 ■冬川 こころ
 アニマだと思われる。もうひとりの主人公である悟と対で考えるとその方がバランスが良い。
 また、アニマの特徴として男性に情緒性を与えるという物があるが、この点が彼女の「(論理的に証明できないなら)ロマンチックな方を選ぶ」という性格に通じるものがあると思う。
 更に言うとアニマの影響を受けすぎた男性は自己の殻に閉じこもるというが、ここまではいかないとはいえ意外と面倒くさがりだという特徴にも通じるかもしれない。

 ■優希堂 悟
 アニムスだと思われる。もうひとりの主人公であるこころと対で考えるとその方がバランスが良い。
 また、アニムスの特徴として女性に論理性を与えるという物があり、その力によって行動力を発揮する事が可能だという。特にこの辺りが合理的に思考し行動力があるという彼に通じるものがある。

 ■黛 鈴
 外界に向けての自己であるペルソナだと思われる。やたらと外面を気にするという点がなんとなく引っかかる気がするので。そして服や帽子や靴の収集が趣味だという点も。何故ならペルソナは夢の中に登場するにあたって、こういった衣類や装飾品という形態をとる事があるらしいから。
 更に言うと名前。「鈴」は装飾品の一種。「黛」の方は化粧の一種で、用途は仮面(ペルソナ)に通じるものがある。



R11キャラ情報雑感:元型(3) 03/10/16

 ■黄泉木 聖司
 無意識の領域に存在する父親像であり、自己の父親としての側面であるオールドワイズマンだと思われる。その特徴が彼の「豊富な知識・経験を活かしてグループを導く」という点に通じるものがある。それに容貌が父親っぽいし(笑) 
 更に言うと夢の中では山という形態もとるという事から登山家としての彼に、そして神や仙人と言った超越者という形態をとる事もある点が、「"下界"の事はよくわからない」という彼に通じるものがあるかも。ついでに言うと名前に含まれる「黄泉」、「聖」あたりが超越者的イメージを持ってるような……ってこれは曲解しすぎかな?

 ■内海 カーリー
 無意識の領域に存在する母親像であり、自己の母親としての側面であるグレートマザーだと思われる。まんま母性的なキャラだし。そして元型とはいずれも正と負の二面性を持つそうですが、グレートマザーの負の側面は全てを破壊し無に還す「死」の要素で、コチラもキレると凄まじく怖いという彼女の特徴に通じると思う。が、その「死」を匂わせる物を彼女は嫌いだという点が気になるところ。
 更に言うと夢の中では海などのこちらを包み込むような「自然」という形態を取ったりもするという点が、「大自然」が好きだという事、そして彼女の姓である「内海」に通じるものがあると思う。しかも「内海(ないかい)」は海は海でも大半を陸地に囲まれた海であり、「包み込む」というイメージがより強調されているかも?
 「カーリー」に関しては敢えて述べるまでもないでしょう。調べてみれば分かると思いますがグレートマザー、そして彼女の特徴まんまだと思います。

 ■涼蔭 穂鳥
 シャドウだと思われる。シャドウとは今現在の「自己」になる為に結果的に切り捨てられた「自己の別の可能性」みたいな物で、わりとよく無意識の領域から外へ働きかけてくる事があるらしい。もしもそういったモノが一個人としてカタチを成したならば、彼女のように常に人の関心を寄せる事や自分を受け入れてくれる存在を好んだり、見捨てられる事を嫌うという人物になりそうな気がしなくもない。
 更に言うとシャドウは、夢の中では嫌いな他者等のカタチをとる事があるらしい。これまた個人として具現化されたら自身=嫌いな他者となるわけだから、彼女のように絶望・自傷行為を好む人物になりそうな。
 また、シャドウの影響を受けすぎると所謂精神病の症状が現れるらしい。この点が彼女の「境界例の傾向あり」という点に通じるものがある、かな?
 あとついでに名前に「蔭」という字が含まれていたりするのも気になる。

 更に続く。



R11キャラ情報雑感:元型(4) 03/11/11

 ■楠田 ゆに
 セルフだろうか? 彼に関してはなんというか、自信がない。そもそもセルフという元型に関する情報を充分に集める事が出来ませんでしたので。本当はもっと詳しく調べてから書きたかったんですが、流石に更新止まりすぎだったので見切り発車気味ではありますが、いきます。間違っている部分があったらごめんなさい。

 ゆに→単一であるならば彼の場合は他の元型の統合体か、とも考えたんですが、それって果たして元型といえるんだろうか、などと疑問に思ったりもする。そんな時に色々調べていたらセルフと呼ばれる元型が存在すると言う事を知って、これなのかなと。
 この元型はなんでも心の奥底の中心部に存在する人格の統一性のイメージで、実際人格を統制する役割を果たすのだとか。
 つまり、最初に考えていたのは他の元型がひとつに交じり合った物だったわけですが、対してコチラは全ての元型の司令塔みたいなもんでしょうかね。
 これはこれでゆに(単一)という名に通じるものがあると思う。司令塔は唯一無二でなければならない。複数あったらそれこそ多重人格のようになってしまうだろうから。

 ちなみに彼は10/19生まれの天秤座。天秤といえば、セルフという元型に課せられた、人格を統制するという役割に通じるイメージを持っている気がしなくもないかも。
 それと彼の好きな物が友達。嫌いな物が孤独。セルフは他の元型とのバランスを上手く取り合って自己という物を調節しているわけだから、常に他者と触れ合っている立場にあるとも考えられる。そこに通じるとも考えられなくも?

 ※セルフに関しては後に考えを改めています



R11キャラ情報雑感:元型(5) 03/11/26

 今回はその他注目すべきと思ったポイント。まず書き忘れてましたが「うしろのしょーめん、だーれ?」は対になる元型が存在する事にちなんだ言葉っぽいですね。

 そして「対になる」と言えば。まだ私はユングの心理学に関してそう突っ込んだところまで調べたとは言えないので断言は出来ないんですが、アニマが男性の中の女性的側面でアニムスが女性の中の男性的側面であるならば、これらふたつはその定義上あるひとりの人間の中に同時に存在する事はないんじゃないだろうか?
 これまで述べてきた、ゆにが全元型を統べるだの統合するだのいうような事(あくまでイメージとして)をいきなりひっくり返すような事書いてますが。いや、基本的にその考え自体は現時点ではまだ変わってません。ただ、アニマ・アニムスの件を踏まえてさらにもうひとひねりあるかもしれないなあ、などと思ったり。

 それと元型とはちょっと離れますが、A型とB型の親からはAB型の子供が生まれる事もあるよなあなどと、こころ・悟・ゆにのパーソナルデータを見てて思ったんですが。まあ、これは実際ゲームをプレイしてみたら全然見当違いな予想だった、という事になりそうな気が多分にしますが。ありがちだし。



R11雑記:一人称 03/12/2

 というわけでプロモーションムービー・オフィシャルサイトの追加情報・電撃PSに掲載されていた記事から得られた情報を元にまた雑記を更新していきます。

 一人称に関しては以前雑記で触れました通り、infinityシリーズの歴代主人公はカタカナ表記。なのにこれまでは登場人物中でこの条件に該当するキャラが居ませんでした。
 が、今回プロモーションムービーによって悟の一人称が「オレ」である事が発覚。ならばこの物語の"真の"主人公は彼だという事になるのだろうか。そしてこころは厳密には主人公的位置付けとは言えないと言う事になるのだろうか。それとも主人公でありながら従来のinfinityシリーズの主人公らしからぬ一人称である事自体になんらかの意味があるとか?
 とにかく彼女がどういう位置付けであるのかが非常に気になるところ。「こんなの私じゃない」というセリフ、窓ガラスに映った自分の顔をみている場面のCGなども絡めて考えると色々想像が膨らむのですが……果たして?
 無論、悟の一人称がカタカナだったからといって彼が"真の"主人公であると100パーセント信じきって良いとは断言出来ないのかもしれないんですが。ただ、これまでの作品を見るとそうである可能性が高いよなあって事で。

 そして「ワタシ」。結局この一人称が誰の物であるかは明かされなかった。一体何者なんだろう?



R11雑記:元型 03/12/2

 以前雑記で登場人物達の元型を予測してみましたが、結果はゆに以外全員正解。まあ、皆特徴からしてわかりやすいですし。
 じゃあなんでゆにだけ予想がはずれたのかというと、名前に気を取られたからというのが一番大きいですな。ただやっぱりトリックスターと「ゆに」という名前がイマイチ結びつかないので、まだ何らかの隠された要素がありそうな気はしますけどね。
 それと私が検索して調べた範囲だと、元型について解説しているサイトさんの中でトリックスターを重視している所ってあんまり無かったんですよね。もしかしたら検索の仕方に問題があったかも。

 あと、セルフに関してあの後さらに調べてみたんですが、元型の中心で統制を取る司令塔という風に解説されている所もあれば、そうではなくて元型全てが合わさった統合体をひとつの元型とみなしたようなもの、といったものであると解説されている所も。
 ……まあ要するに一番最初のイメージなわけですが。うーん……どっちなんだろ。この辺に関しては時間があったらもうちょっと調べてみたいと思います。

 ちなみにこのトリックスター、例えば物語の中においては誰も思いつかなかった方法を実行して困難を乗り越えていくタイプのキャラクターに象徴されるみたいです。故にどうやら既存の秩序の破壊者で、結果新たな秩序の創造者ともなりうるらしい。
 創造者としての側面も持つが、破壊者としての側面も持つ。プロモーションムービーに登場したゆにのものと思われるセリフに、「みんな殺してやる」という意味合いの物がありましたが、そこに通じるものがありますな。
 では、創造者としてのゆにの役割は何か? ゆには存在するべくして存在するとの事ですが……その辺に関連があるかもしれないと思ったり。
 彼が雪山とSPHIAの両方に登場する事も気になるところ。存在するべくして存在……ならばもしかしたらこの両方の場所に「秩序の破壊者」である彼が必要とされるなんらかの理由があるのかも。目的は既存の「何か」を彼によって破壊してもらう事によって創造される、新たな「別の何か」といったところだろうか。

 もしかして、その「別の何か」こそが「セルフ」なのだろうか? 穂鳥の「セルフはどこ?」という言葉からもわかる通り、この物語に「セルフ」という要因が絡んでくるのはほぼ確定と見て良さそうだし。



R11雑記:計画 03/12/2

 「今さら計画を取り止めるつもりはないから」

 プロモーションムービーに登場したカーリーのセリフ。まあ大抵の人はそう予想していると思われますが、このセリフからもわかるようにどうも彼女は単なる小学校教師ではなさそうな気がします。心理学にも詳しいそうですし。
 そもそも普通の小学校教師がSPHIAなんて特殊な施設に居る時点で不自然なわけで。まあ、現時点で公開されている情報だけで不自然と決めつけてしまうのは早計かもしれませんけれども。
 ところで「何を企んでるの」というセリフもあるけど、むしろ企んでるのはカーリーの方じゃないのかね?
 或いは「計画」ってのは別に秘密でもなんでもない可能性も。だから堂々と「何企んでるんだ」と言えるとか。もしかしたらカーリーが関わっているらしいこの計画すら、黒幕の目的達成の為に必要な要素のひとつとして利用されていたり、なんて妄想してみる。

 「大丈夫よ。私が守ってあげるからね。最後まで、ちゃんと」

 こちらもプロモーションムービーから。このセリフに違和感を覚えた人、いませんか? 普通は「最後まで」じゃなくて「いつまでも」「いつでも」とかいう言い方をするんじゃないかなあ、などと思ったんですが。
 つまり、「最後まで」というからには予め期限が設けられている。「最後」がいつになる予定なのか、明確に設定されているという事なのではないか、なんて。
 それが「計画」の為に設定された期限なのかもしれないな、などと思ってみたり。

 あと、なんにせよ「計画」はその内容からしてSPHIAでなくては実行できないものであると考える方が自然なんでしょうな。

 それと、心理学に通じている人間が何らかの「計画」に関わっているなんて懐かしい構図ですねえ。なんて思ったり。



R11雑記:TrinityとUnus Mundus 03/12/8

 プロモーションムービーに登場したこのふたつの単語について。
 オフィシャルサイトにもサウルとかダビデとかの話が出てきたんだし、「Trinity」はまんまキリスト教における「三位一体」の事なのかも。前にタイトルロゴのバックに描かれたみっつのリングには何らかの意味がありそうだ、と書いたと思いますが、これの事だったんだろうか?

 ただ「Unus Mundus」に関して調べてみると、キリスト教で言うところの三位一体以外にも込められた意味があるんじゃないだろうかという気がしてきたり。……といってもいささか曲解気味ではあるんですが。
 「Unus Mundus」とはなんでもユングが提唱した概念で、精神世界と物質世界の両方を兼ね備えた(或いは未分化?)「一なる世界」の事で、普遍的無意識の領域に在るのだとか。
 ちなみに物質世界に関しては説明するまでもないでしょう。精神世界は観測者の心の中に存在するもうひとつの世界。
 で、この両世界と「一なる世界」というみっつの世界が「三位一体」という関係にあるのではないかなあ、なんて思ってみたり。
 どういう事かというと、まず三位一体というのは本質的には同一である物がみっつの側面を持つ際に成り立つ言葉らしい。で、世界を構成する「精神」と「物質」という相反する要素のうち前者のみで成り立つのが精神世界、後者のみで成り立つのが物質世界、両者を備えた物が一なる世界で、いずれも世界の側面のひとつに過ぎないのでは、というわけです。
 太極図を知っている人なら陰と陽の勾玉のような部分がそれぞれ精神世界、物質世界にあたり、両者が接している境界線が一なる世界で、太極図全体が世界そのものであるとイメージしていただければ私の言わんとしている所がわかっていただけるかも。
 ……もっとも繰り返しになりますがかなり曲解してますけどね。



R11雑記:素数とUnus Mundus 03/12/8

 ゆにの大好きな素数です。その数自体と、1以外に約数を持たない数。とりあえずRemember11なのだから「11」を用いて説明してみると、"最小"の約数はそれ自体が最小の正の整数である「1」、"最大"の約数は元の数自体と同値で、故に約数として取りうる最大値である「11」。
 約数はふたつのみであり、両者は"最小"と"最大"という正反対の属性にある。そんなふたつの約数を持つ素数。なんか、これもUnus Mundusに通じる物があるような気がします。
 ゆにはこの素数を好きだというあたり、彼自体がUnus Mundusという概念と浅からぬ関係がありそうにも思えるんですが……Unus Mundusは「一なる世界」、「単一世界」などと訳されるし、「ゆに」だし。
 それに、彼だけ何故か「ふたつ」の舞台に登場するという点も気になる。案外両者は性格が全く正反対だったりしたら面白いですな。
 ムービーには「両性具有」を意味する単語なども登場したりするあたり、性格どころか性別まで正反対だったりなど、妄想が膨らみます。まあ、大いに外れそうな気もしますが。



R11雑記:AndrogynousとHermaphrodtos(1) 03/12/11

 これまたプロモーションムービーに登場したキーワードなんですが。どっちも「両性具有」を意味するものです。が、詳しく調べてみると両者はどうやら似て非なるものであるらしい。

 まずアンドロギュヌス。こちらはプラトンの「饗宴」に登場する原初の人間の一種で、男女が背中あわせにくっついたような姿をしていたとか。で、今の人間などよりもはるかに優れた力を持ち、神への反乱を企てたのだが逆に神によって体を両断され弱体化させられたという。
 ちなみにこのアンドロギュヌスの話においては両断された半身同士が互いに失われた半身を求め合う事がいわゆる「恋」なのだとされてます。
 対してヘルマフロディトス。こちらはギリシャ神話のヘルメスとアフロディーテの息子の事で、名前も両親に由来するらしい。
 なんでもたいそう美少年だったらしく、ある時泉の精霊サルマキスに求愛されたけれど受け入れず、しかし泉で水浴びをしていた時に諦めきれなかったサルマキスに抱き付かれ、彼女が彼と二度と離れないようにと神に願うとふたりの体が融合し、結果男女両性を兼ねた体になってしまったとか。

 では最初に述べた両者の違いなんですが、まずアンドロギュヌスはあくまでそれ自体で完全なひとつの個体であって、べつにふたつの個体が融合した存在ではないんですよね。対してヘルマフロディトスは全く別の個体であった男女が融合した結果誕生した個体。
 ……てことは、アンドロギュヌスが「起点」で、そこから男女へと分化し、お互いを求め合う。仮にその男女が融合してしまう事を究極形としたら、ヘルマフロディトスは起点に対する「終点」と解釈する事も出来なくもないかも。
 つまり、両者は「両性具有」という意味では共通しているが、その成り立ちが全く正反対である。またもや「同じでありながら正反対」な組み合わせが出てきましたねー。

ひぐらしのなく頃に 鬼隠し編推理・考察

 昔、同人版「ひぐらしのなく頃に」を進行させつつ、或いは読了後に書いた文章のひとつ。
 全体としては未完成です。完成の予定はありませんが、それでもよろしければ。


冒頭のシーンの語り手は誰か

 一見圭一であるかのようにも思えますが、確実にそうと断言できるだけの証拠はなかったりします。
 が、竜騎士07さんも作成に関わっていたドラマCDを聴くにこのシーンの語り手の声が圭一役である保志総一朗さんの物であるようなので、最初に挙げた可能性が高まったかもしれない。
 個人的にはこのシーン、声によって語り手を絞り込む事が出来ないようドラマCD版ではカットされるかもしれないと思ってたんですけどね。

 ただし、この事によって完全に圭一であると断言できるようになったのかというと、まだわかりません。なぜなら保志総一朗さんが今後違うキャラを兼任される可能性も絶対にないとは言い切れないので。

 ともあれ現時点で得られる情報を元に考えるなら誰である可能性が最も高いかという事であれば、圭一ということになるんじゃないでしょうか。



圭一が体験した数々の現象について

 ■本当に超常現象だったのか
 私は違うと思います。以前メモに書いたように幻覚が原因であったと考えるのが一番自然なのではないかと。では、そうと裏付ける事象が果たして本編に存在していたのかどうか。
 まず、幻覚の原因となりうる何かとして私が考えたのは脳内麻薬でした。そのキッカケは祟殺し編での圭一の変貌、沙都子の叔父を追跡する場面での超人的な身体能力など。脳内麻薬によって所謂火事場の馬鹿力が発揮されていた状態だったのではないかと解釈できます。

 ■本当に脳内麻薬が原因だったのか
 無論辻褄が合ったとしても本編の描写による裏付けが存在しなければあまり意味がありません。が、私は裏付けはキッチリ存在していると思います。
 例えば鬼隠し編における圭一によるモノローグにて「脳内物質」が云々というくだりが何度となく登場しています。

 ■ではどんな脳内麻薬が原因だったのか
 無論脳内麻薬、所謂神経伝達物質にも色々な種類があるわけで、ならばそれらの内で実際に幻覚症状を引き起こす物がないかと調べてみました。結果本編での圭一のあらゆる特徴に通じる物を発見。それがドーパミンというやつでした。

 ■ドーパミンとは
 色々な特徴がありますが、圭一の例において関連しそうな物を以下に列挙します。

 1:過剰に分泌されると幻覚・妄想の原因となる
 2:覚醒剤に似た構造を持ち、分泌されると「ハイ」になる
 3:火事場の馬鹿力の原因となりうる
 4:日常において様々な行動の「動機付け」を行う


 1について
 その実態が幻覚や妄想であったのではないかと思われる事象について列挙してみます。

 「白いワゴンに轢かれそうになった」
 ……と、圭一本人は思っていますが、実際にはワゴンは事前にクラクションを鳴らしています。故に元から彼を轢くつもりで現れたとは考え難いです。
 圭一の方へ突っ込んできた、もっと前から徐行して後を付けて来ていたなどと言った事も含めて彼の妄想でしかなかった可能性が考えられるんじゃないかと。
 或いは圭一の方へ突っ込んできたというのは野生動物かなにか(山の中ですし)を避けた結果そうなったとも考えられるかもしれない。
 また、ワゴンのドライバーが何も言わずに走り去ったのは実際には田んぼに落ちたのは、接触していなかったのにも関わらず圭一が派手に避けたのが原因である事と、なんらかの急ぎの用事があったからだとも考えられるかもしれない。

 「背後の気配」
 幻覚でしょう。鬼隠し編ではレナ、祟殺し編では悟史だと圭一は思っていたようですが、それぞれのシナリオにおいて理由は違いますが強く意識していた人物ですね。

 「おはぎの針」
 これも本当は何か別の物がイタズラとして仕込まれていたのを勝手に針だと勘違いしたのではないだろうか。これまた幻覚か。

 「TIPSのセブンスマート」
 過去の確定した事象を思い返しているだけである筈なのに後ろを振り返る事など出来るわけありません。これも妄想でしょう。

 「現場監督」
 常識的に考えれば生きている筈はない人物が生きていると思いこんでしまった。これも妄想?

 「魅音が取り出した注射器」
 伏線としての「おはぎ」の罰ゲーム。そして「富竹さんと同じになる」という言い回し。富竹さんが殺害された事を知っていた圭一は自分も同様に殺害されると勘違いしましたが、実際には前述の二つを合わせて考えるに圭一のシャツにラクガキをしようとした、といったところだったのでしょう。胸倉を掴んだのはシャツのシワを伸ばしてラクガキしやすくする為だったんかな?
 つまり、魅音が取り出したのは注射器ではなくサインペンか何かで、富竹さんの殺害方法に関して未知の薬物による可能性も頭にあった圭一は、棒状でキャップを外せば先端が先細っているそれを注射器と誤認したのではないだろうか。つまりこれも幻覚。

 2について
 例えば祟殺し編で沙都子が性的虐待を受けたと察した直後に彼女の叔父殺害計画を凄まじい速度で思考する場面や、実際彼を山中で追跡している場面での描写がわかりやすいかと思います。
 極度の興奮状態にあり、普段の圭一とはまるで別人のようになっているのがわかるかと。

 3について
 典型的な例は祟殺し編における沙都子の叔父を追跡するシーンにおける極めて優れた運動能力でしょう。彼は本来特別運動能力が優れているわけではない事は少し前のシーンでも述べられています。
 また、鬼隠し編終盤で魅音とレナを殺害してしまう場面。羽交い締めにされた状態から瞬時に逆転し、金属バットを手にしたとはいえ格闘能力に優れた魅音とレナを二人同時に相手をして一方的に殺害してしまっています。

 4について
 ドーパミンは日常のあらゆる行動に関する動機付けをする役割を負っているとか。例えば何らかの行動に自分にとって意味があればそれを実行しようとする際にはドーパミンが分泌されるのだという。

 さて、ここで祟殺し編での学習塾で聞かされた話です。
 圭一は意味を持たない問題に関してはその優れた頭脳を全く発揮できない。その逆ならば極めて優れた結果を叩き出した。つまり、後者の原因はドーパミンの過剰分泌によって本来の能力を充分引き出せた事であると考えられないだろうか。
 そうであったとすると元々圭一は潜在的にドーパミンの過剰分泌に起因する幻覚・妄想といった症状に陥りやすい人物であったとも考えられるかもしれない。

 以上に挙げられた特徴は、本編における数々の事象と見事に噛み合っています。よって私は多くの不可解な現象の原因はドーパミンの過剰分泌が原因であると考えます。

 ■ドーパミンが過剰分泌されたのは何故か
 これに関しては神経伝達物質に関して調べている際に、ドーパミンに目をつけてからそちらを集中して調べて行く過程で知った事なのですが、統合失調症とよばれる物の症状の中の幾つかはドーパミンの過剰分泌が原因となっているらしいです。

 ■統合失調症とは
 かつては精神分裂病と呼ばれていた物で、この呼称には差別的なイメージがあるとの事から近年改称したそうです。ひぐらしの舞台は昭和五十八年ですから、もしも解答編にて言及されるような事があるのなら、精神分裂病という呼称の方が用いられるかもしれません。
 上の方で圭一はドーパミンの過剰分泌に起因する幻覚・妄想といった症状に陥りやすい人物であったのではないかと推測していますが、彼が統合失調症であったのであれば納得がいく気がします。

 さて、繰り返しになりますが辻褄が合うだけではあんまり意味がありません。圭一の症状が統合失調症によるものであるのならば、本編中にそれを裏付ける物があったかどうか。無論既に述べている通り彼の症状からその可能性が考えられますが、他にも何か裏付けになる物はないだろうか。
 そこで私はふと、祟殺し編における学習塾でのやりとりで「クレペリン検査」という単語が登場していたのが気になりました。そこでそちらの方で調べてみたのですが……もしかしたらアタリだったかもしれません。
 なんでもこのクレペリン検査の名にも用いられているクレペリンなる人物は今日の精神医学の基礎を築いたという精神医学者で、その業績の一つとして統合失調症の確立があったのだとか。
 つまり、回想シーンの学習塾に関するエピソードは圭一が統合失調症である事の伏線であり、特にクレペリンの名が出て来ているのは作者である竜騎士07さんがさりげなく提示したヒントだったのではないでしょうか。
 できればもうひとつくらい裏付けになるような事柄が欲しいところですが、ともかくこれらの事柄から私は圭一は統合失調症であったという事でほぼ確定であると現在のところ考えています。



TIPSのセブンスマートにて、圭一の背後にいた者は

 既に述べた通りこれは妄想だったと思っているわけですが、そうであったにしても圭一は何を見たのだろうか?
 まず、彼はこの場面で後ろを振り向いた後……

 1:目の前の「何か」をすぐには理解できていない
 2:そして理解できた瞬間に恐怖により悲鳴をあげている


 これらの事から解答はある程度搾る事ができると思います。まずは以下に、除外できると思う物を列挙してみます。

 「レナ」
 そもそも圭一はレナの可能性を考えていたわけですから、前述の条件1からして既に該当しません。

 「レナ以外の友人・知り合い等」
 もしかしたら何故その時その場所にいたのか理解できないという事で条件1は当てはまるかもしれません。しかし条件2に該当するにはちょっと無理があります。

 「知らない人」
 上と同様条件1はともかくとして、条件2が該当しづらいと思われます。

 「視覚的に恐ろしい何か」
 そうであるならば見た瞬間に悲鳴をあげるでしょう。条件1に該当しません。

 「オヤシロさま」
 圭一はオヤシロさまの外見を知りません。仮にオヤシロさまの外見が視覚的に恐ろしいものだったとしても既に述べた通り条件1に該当しません。

 「何もいなかった」
 条件ふたつとも該当しません。

 では結局一体なんだったのかというと……祟殺し編を読んでいてふと思った事があります。
 振りかえった先に居た者が圭一自身であったのならば、条件1・2共に該当するのではないでしょうか。
 もしかしたら祟殺し編における「もうひとりの圭一疑惑」や、その話を聞いた入江先生の口にした「ドッペルのおばけ」という単語はこのTIPSに関するヒントだったりして、などと思ってみたり。



背後の気配の正体は

 上の考察と合わせて考えるに、原因は自己像幻視だったのではないだろうか。要するに自分以外に自分が居るという幻覚で、統合失調症においてもこれを発症し得るようです。
 有名なドッペルゲンガーに関する数々の逸話の何割かはこれが原因だったのではないかと言われています。また、ドッペルゲンガーは見たら近い内に死ぬ、或いは死に近い者が見ると言われています。これらの特徴は、鬼隠し、祟殺し編における圭一と、綿流し編における魅音の姿をした誰か、そしてもしも死亡しているのならば悟史に関しても通じるものがあります。
 ただ、実際に見たわけではなく背後に気配を感じているだけなので完全に一致とまではいきませんが。しかし色々と似た部分があるのがかなり気になるところです。



雛見沢村と統合失調症

 以下はホトンド妄想ですが。

 外部からやってきた圭一はともかくとして、雛見沢出身の人物で、圭一と同様の症状を発症した人が何人か居ます。レナ、悟史、そして場合によっては魅音・詩音。もしも彼女達が同じく統合失調症であったのなら、と考えてみました。
 統合失調症を発症する確率は平均して1%程度だそうです。しかし同じ統合失調症でも症状の重い人ほど当然少なくなると思われます。そうなると……雛見沢村の人口が1000人強である事を考えると、同時期にこれだけ沢山、しかも重い症状に陥った人物が出てくるのは確率的に高すぎではないでしょうか?

 統合失調症は、今なおその原因がハッキリしていないのだそうです。
 遺伝的要因によるものではないかという説もあります。実際、発症している人の近親者は同じく発症する確率が少し高まるようです。
 ただし、一卵性双生児の場合でも(資料によって微妙に数値は異なりますが)50%前後。遺伝子レベルではまったく同一である双子でも100%にならないという事は、遺伝的要因は大きいが、しかし他にも何らかの要因が存在すると考えたほうが良さそうです。
 そこで有力な説として遺伝的要因と環境的要因の複合説があります。つまり、遺伝的に統合失調症の因子を持った人物が、特定の条件を満たした環境に身を置くと発症すると。
 因子が回路で環境がスイッチといったところでしょうか。これならばふたつの条件が揃わない限り発症しません。

 そこで最初の話に戻るわけですが……雛見沢村は統合失調症の遺伝的要因と環境的要因を兼ね備えた村だったとは考えられないでしょうか?
 過去には外界との交流を極力断っていた事から住人の血は当然濃くなっていったと思われます。そうなると特定の遺伝的要因が色濃く受け継がれる可能性も十分に考えられます。
 環境的要因に関しては……確かに雛見沢の環境は特殊ではありますが、肝心の統合失調症の環境的要因に関して現段階では情報不足なのでなんとも。

 ともかく、雛見沢村の住人が統合失調症を発症しやすいのだと仮定すると、色々な事が説明できるような気がするんですよね。裏付けが少ないので断定しづらくはありますが。

ひぐらしのなく頃に 祟殺し編メモ

 昔、同人版「ひぐらしのなく頃に」を進行させつつ、或いは読了後に書いた文章のひとつ。
 全体としては未完成です。完成の予定はありませんが、それでもよろしければ。


メモ

 ■監督
 鬼隠し編で圭一に第一の事件の犠牲者が生きているのではないかと思わせた「監督」という単語。これまた蓋をあけてみればこれまで同様どうという事はありませんでした。レナがあの時呼んだ医者=監督=入江先生だったという事なんでしょう。
 その後訪れた白衣の男も圭一はその姿自体が油断させる為のフェイクだと判断していましたが、もうあの時の彼の精神状態からして被害妄想が暴走してそうだし、チャイムを押したあの白衣の人物も普通に入江先生だった可能性が高そうですね。
 他に何人か部下らしき人物が隠れてたのはまあ、圭一が既に通常の精神状態じゃなくなっている事をレナの電話から知っての事だったのかも。

 ■転校
 この言い方をするのは主にレナと魅音と入江先生。それに不快感を示すのが詩音。

 ■雨が降る日
 他のシナリオと違いますね。カレー騒ぎ、詩音との出会いなどのイベントも起きた時期がかなり早いと思われる。
 後者の登場人物達の行動に関しては特に問題は無いと思う。けど、天候の違いは一体……?

 ■レナは勘が良く、なかなか嘘には引っかからない
 鬼隠し編であっさり嘘を見破ったのも別に超能力でも何でも無いと言うことだろうか。綿流し編での名探偵ぶりもこの辺に起因していたんでしょう。

 ■もしも火山が爆発して~とかなんとかいう話
 レナが後の大災害を予知していたというわけではないだろうけど、この奇妙な一致は興味深い。まあ普通に考えたら単なる演出で他意はないのでしょうけれども。

 ■トラップ講座
 これまた重要な手がかりになってそうな気がします。特に相手をトラップにはめる為に相手の思考・行動を予測するというあたりが。
 同様の手法によって特定の人物の行動を意図的に誘導する、という事が今回の事件において行われていた事、或いはそのようになってしまう"場"が誰の意図にもよらず自然に形成されていたという事を暗示していたのかもしれない。
 例えば圭一と、そして恐らくは悟史の心理。祟りに関して多くの者はそれが発生しない事を望む。しかし、一部は祟りと称して敵を討つことを許される機会と認識する。そんな場が形成された事を暗示している?

 鬼隠し編で圭一と悟史の行動がピッタリ一致していたというのも実は不可思議な現象でもなんでもなく、そういう風に両者に行動させる場が形成されていたとも考えられるかもしれない。

 ■レナの変貌
 祟殺し編で悟史の件を追求されたレナは、少なくともプレイヤーから見たら鬼隠し編と同様の変貌を見せた。しかしそれを見た主人公である圭一は、鬼隠し編の時と同じように別人のようだとか、何かに憑かれたようだといった感想は抱いていなかった。
 つまり、鬼隠し編の圭一はちょっとの変化をおかしな方向へ解釈してしまう特殊な精神状態にあったという事の裏付けになるかも?

 ■詩音はバイクを持っている
 綿流し編ラストの圭一を刺した魅音らしき人物が実は詩音だとしたら、離れた場所で起きたふたつの事件がほぼ同時刻に起こり得るかどうかという問題点もこれで解消できる……かもしれない?

 ■魅音ももしかしたら持っている?
 原付の免許を取るのなんて簡単だという話をしていたらしい。伝聞形で言うのではなくて断定しているあたり、魅音自身も免許とバイクを持っていた可能性も? そうだと仮定すると前述の綿流し編ラストの人物はやはり魅音で、それ以前に死亡していた方が詩音だったという事もあり得るかもしれませんが。

 ■圭一は大石さんを知っていた?
 祟殺し編で彼が初登場した時、圭一はまだ彼の名を知らない筈なのにモノローグには「大石」と出て来てたんですよね。伏線かミスかわかりませんが……流石にこれはミスかなあ?

 ■圭一の才能
 意味を見出せない問題には弱いが、そうでなければ極めて優れた能力を発揮する。塾でも数人しか居ない選抜クラスに入れるほど。
 そんな圭一の長所を知っているのに何故両親は雛見沢に引っ越したのだろうか。
 なお、殺人モードに切り替わった時の圭一の「肉体の能力をギリギリまで引き出す技術」も彼のこの才能と何か関わりがあるかも?
 ちなみに不完全なカタチでこの状態になったのが鬼隠し編や綿流し編でも何度か出て来た周囲がスローモーションになる現象、なんだろうか?

 ■そういや診療所で鷹野さんと会った事はなかったような
 全編通して無いんですよね。これも伏線になるんだろうか?

 ■大石さんがオヤシロさまの使いとされている
 彼と関わった者が不幸な目にあっている→結果、彼と関わった者に不幸をもたらさねばならないという思考が村人全員の無意識の中に芽生える?

 ■背中の刺青
 沙都子の叔父の刺青も、結局魅音同様未確認のまま。

 ■恐慌状態に陥った沙都子に対するレナの反応
 鬼隠し編にて語られていたレナが過去に起こした事件ですが、仲の良かった男子生徒三人によるレイプ(或いは未遂)が原因だったのではないだろうか。
 事件があった場所もあまり人気がなさそうだったし、元からそのつもりでレナをそこへ誘いこんだのだとも考えられる。男子生徒達の口が重いのはレナの豹変が恐ろしかったからだけではないのかもしれない。
 レナが「嘘」に対して極度に敏感になったのも、信じていた友人の裏切りを過去に経験していたからだとも考えられるかも。

 ■祭具殿の音
 綿流し編でのこの音、なんでも子供がドタバタやっているような音だったらしい。丁度沙都子の告白の内容と合致するような……何らかの関連が?

 ■亀田君は死亡している?
 自伝だかなんだかにK(圭一)について語っていたとかいってた気がするんだけど……?
 といってもこれまたミスで、単なる揚げ足とりでしかないかもしれませんが(汗)

 ■大災害の被災者リスト
 沙都子とその叔父。そして大石さんと熊ちゃんが行方不明。他三人はほぼ確実に殺されてそうですが、沙都子に関してはその後どうなったのかが一番謎めいていると思う。
 詩音は何故かこちらのシナリオでも自殺している。なお、詩音に限らず雛見沢の親類の多くが大災害後に自殺しているらしい。

 ■圭一が死亡した時期と二度目のガス噴出のあった時期
 後者は確か同年の秋頃でしたよね。正確な日付は明かにされてませんが、もしや両者はほぼ一致している……?



疑問点

 ■祭
 七時ごろには既に雨が大降りになっていた。にもかかわらず翌日のクラスメイトの言動によれば圭一達はかなり遊びまわっていたらしく、しかも奉納演舞まで行われたという。
 彼等が口裏を合わせていただけであったにしても、なんかおかしい気が。

 ■リサさんて?
 診療所での入江先生達の会話にて、鷹野さんの名と一緒に出て来た事から同じ診療所繋がりの人物なのか……はたまた鷹野さん同様祟りとは縁のなさそうな人物だと思われていたのか。
 後者ならばリサという名の響きから梨花の母親の可能性もあるかなあ、などと思ったりもしましたが。


 他は推理・考察コンテンツに掲載